「姫様待ってたよ~遅い!遅い!」洞窟から声が聞こえて中に人と縄文土器が見える

「遅い!」「あんたが遅れたせいで!」「早く戻ってきてくれたら良かったのに!」

私に対する怒りも聞こえてきた

たかちほ「ごめんね。ごめんね。私が気が付いて早く帰ってれば・・・こんな事には・・・」

 

子供の声「重いよ~苦しいよ~石をどけて」横の壁を見ると生首が沢山並べてある。

私は涙を流し始めた・・・・

 

そうだ・・・あの時に起きたことは・・・・私の意識が過去に飛び始めた・・・

 

とある日の晴れた空・・・本当に気持ちの良い太陽だった。

私は別のグループの団体から呼び出されていた。内容は今でいう宴会だ。木々の間を通り抜けて別の集落に向かっていたのだ。すると・・・・

 

誰かに思い切り背中を強い力でドンッ!と押された。

思わずよろめいて、つんのめった感じで、トトトッ!と足を踏み出したら後ろからゴロゴロゴロと大きな物を転がしてくる音が聞こえてドンっ!と音がするとともに自分の周りが真っ暗になった。

 

「何これ?ここはどこ?」

急に起きた出来事に思想が追い付かなかったのを覚えている。何も見えないがながらも周りを見渡した。少しだけ目が慣れてきて、岩肌が見えた。

そうか・・・ここは通り道に有った洞窟だ。入ったことも、意識したこともなかったけどここにあった気がする。

 

背中をおされた方向を見ると入り口に大岩で蓋がしてあるようで上の方の隙間から少しだけ光が入っていた。

私は絶望した。こんな大きな岩を一人で動かせるわけがない。試しに体当たりをしたりするけれどもびくともしなかった。

仲間が気が付かないかな?と思って「お~い」と声をたまに出すけど、その前を誰も通りがからないようだ・・・。

隙間の光がなくなる時もあったから。数日多分二日か三日たっている感覚だった。

 

私はそこで飢え死にするかと思っていたのですが、その二日か三日(人は閉じた空間にいると日付は正確には覚えてないらしい)だったという事は分かるんだけど。すると急にゴロゴロと音がして岩が外された。

 

そこにニヤニヤした男が立っていた。それは自分の仲間ではなく遊びに行こうと思っていた集落の方の人間であった。

私は助けてくれたのかと思っていた。だから「ありがとう」と言ったんだ。そしてその男が自分の村まで付き添ってくれた。

 

その時に驚くようなことが起きていたのだ