太陽風と地震の関係について書いてきました。それと大きな太陽風が有ると地震だけでなく噴火も可能性が高くなるという事を書いたのですが、その理由と今後何に気を付けて行ったらよいか?というお話を書いて行きたいと思います。まず殆どの方々は御存じかと思いますが、火山には「休火山」と「活火山」というものが有ります。

活火山とは?=「概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」の事

つまりマグマなどの活動が活発であるからマーク対象になります。日本にはおよそ「111の活火山」があり、この数は世界の活火山の7%を占めています。日本はとても狭い国土では有りますが、それなのに世界の7%とはどんだけ火山だらけなんだよ!って感じですよね(休火山はそれでも含めていない訳ですから)地図で見るとこの様な感じです。

出典:気象庁「出典:気象庁「我が国の活火山の分布」

 

【地震と火山が連動していると言われる理由】

【その①プレート動作】

地震がプレート間の摩擦によって岩石が溶とけてマグマとなり、火山から地表に吹きだすいわゆる噴火が起きるといわれています。

ヤフーキッズさんより引用画像

【その②火口にヒビが入る】

物理的に振動によりヒビが入りそこから溶岩が噴き出ます

作画:たかちほ

【その③山体上部の崩落により重しが無くなりマグマなどが出やすくなる】

上記三つが地震による噴火の高まりと現状では考えられています。事実過去の例でもそうなっています。地震後の噴火と言えば貞観貞の富士山噴火を思い浮かべることが多いでしょう。けど実は貞観貞の噴火の時に既に文字の普及率が有るために記録されているというだけです。それ以前の噴火は実は記録がないだけで、科学的な地質調査をすると貞観貞の噴火どころの規模ではないんです。今日本に居る私達は非常にそれだけで運が良いんです。皆様の中で温泉好きな方も多いかと思いますが、私も同じく温泉は好きです。今の日本人は火山列島のマイナス部分である災害が小規模しか起きていなくて、火山列島の醍醐味である温泉のメリットを沢山享受出来ている世代なのです。今までに感謝をし、今後起きてくることに立ち向かいましょう。

~以上~

 

地質学的に見ると、近年噴火している火山(概ね過去1万年以内に噴火した火山=活火山)のリストです。規模の大きさがランキングになっています。

AERAさんの表より引用しました

右端はマグマの噴出量ですが、そういう面から見てみると実は富士山なんて可愛いものだと思ってしまうほど噴出量に差が有るのです。4位の富士山より13倍以上の規模って意味です。

貞観

じょうがん。859年から877年までの期間)平安時代前期の貞観11年5月26日

つまり10位の富士山の項目がよくニュースで言われている富士山が噴火したらこうなるというモデルケースに使われているのです。文字が発達して来ている時代だからその被害が分かるような記述が有るってだけだという事はご理解いただけたでしょうか?富士山は形とか高さとかが目立つ山だから注目しがちです。同じような時代に新島886~887も同じような5.3という規模で噴火していた訳ですがそれは注目しない訳です。だから一般の人には認識されないという訳で。

 

自然というのは科学でも予想が付かない事も有り、ヒビがどれくらい入るか、山の上部がどれだけ崩落するかなんて事前に予測が付く場合もあるかもしれないけど、過去の例を見ると皆そこまで考えていないのです。だから熱海の山の上部が壊れて崩れ土砂に沢山の家が呑み込まれてしまったのでした。つまり地震が起きたらなるべく山裾にはいない方が無難だって事です。崖も当然ですけどね。雨が直前まで降っていたら更に危険度は増すって事です。何かの参考になれば幸いです。