発達障害をサポートする方、障害をお持ちの親御様へ伺います。
障害をお持ちの方に、こう言ったことありませんか?
「できるじゃん」
それ、安易に言うと、危険です。
私は現在、障害者雇用で雇われている側です。
幸いにも、現在働いている会社は上司が100%ではないにしても、理解がある方だと思っています。
それでも、この言葉が出た時は身構えます。
・「できてるよ」
・「問題なくやれてるよ」
そういった評価をいただけることはありがたいです。
しかし、それと同時に、私の場合はそれを上回るほどの不安を覚えます。
これ、問題なくできるって評価になってるのでは?
と…。
誤解していただきたくないのですが、
発達障害の子どもが苦手なことができた。
発達障害の社員が苦手な仕事をこなすことができた。
その評価として「できてるよ」「問題ないよ」を伝えるな、と言っているのではありません。
その先です。
「問題なくできた=今後もできる」という評価を安易に下さないでほしい
のです。
発達障害を持つ方々は、想像されている以上に、苦手なことにはエネルギーを使いますし、ストレスがかかります。
ゆえに、たとえできたとしても、それが繰り返されることが、重圧になることがあります。
耐えられなくなった時に、大きなミスになったり、うつ状態になってしまったりするのです。
・「できるようになったのに」
・「せっかく調子がよくなってきたのに」
よく、このようにおっしゃる方がいらっしゃいますが、
もしかしたら、ここの視点が甘かったのかな?と思ってしまいます。
では、どうすべきか?
正直、ケースバイケースだと思いますが、
・当事者本人から「これは問題ない」という言葉ができるまでは、要注意案件だと認識しておくこと
・当事者の行った行為については、なるべく当事者の感情にフォーカスすること
サポーターの皆様には、以上のことを意識いただくと良いのではないでしょうか。
発達障害を持つ方々は、うまく言葉にできない分、
「できるじゃん」「問題ないじゃん」と言われれば、違和感を感じていても
「できてるから問題ないのか…」と評価してしまいます。
言葉をかけた側も「しんどい」「無理そう」と反応がない分、問題ないと認識してしまいます。
だからこそ、本人から能動的に「問題ない」という発言ができるまでは、注視してほしいと思います。
サポーター視点では、当事者が行為を成すときに注意が行きがちだと思います。
ですが、本当に注意すべきは、行為を成した後。
「できる=今後もできる」ではないということ
を認識いただき、サポートしていただければなと思っています。