誰もが望むけれども
彼女の心は自由にならない
なぜなら彼女にはただ一人の恋人がいた
戦争に出かけたまま
二度と帰ってこなかった
そう、彼女の元へは二度と

彼女は座っている
ラインの流れの深きところ
その谷にそびえる岩の上に
そして彼女は歌う
その歌を聴くものは
目の前の危険さえ忘れてしまう

*ローレライ・ライ・ライ
おまえの足もとを青い絆の如く
広く麗しい地を結んでラインは流れる
ローレライ・ライ・ライ
降り注ぐ陽光のなか、
おまえは黄金の髪を櫛けずっている

**ローレライ・ライ・ライ
通り過ぎていく船も
おまえをひとめ見ると
その歌に魅せられてしまう


ローレライ・ライ・ライ
無数の船が二度と帰ってこない
今までずっと、ずっと遠い昔から

彼女の歌は甘く切ない
はるか遠くで聴いている者にさえ
過ぎ去った夢をながらえさせるほど
夜明けの薄明のなか
通り過ぎる船の釣り人も
彼女の姿を忘れる事はできない
そして、無数の船が
険しい岩で砕けてしまった
ただ彼女の姿を見ていただけだったのに

彼女はただ見てるだけ
渦に押し流されて消え去っていくひとを
歌も歌わずに、ただ見てた

*、**repeat

そして、王子様もまた
美しいローレライの噂をきき
彼女を我が物にしようと心に決めた

そしてやってきた
険しく厳しい父なるラインへと
たんまりワインで飲んだくれたまま


ワイン・ワイン・ワイン・ワイン
待ってろよローレライ
誰が魔法なんて信じるもんか
ワイン・ワイン・ワイン・ワイン
もう一杯注いでくれよ
・・・神様、お許し下さい!!

彼女は歌い続ける
髪をとかし続ける
船が沈みきってしまうまで

*repeat

ローレライ・ライ・ライ
通り過ぎていく船は
今なお過ぎ去りし時の歌声をきく
ローレライ・ライ・ライ
でも今やおまえの姿は
険しい岩の上には見ることはできない