こんにちは、飯田橋で司法書士をしています土橋です。
昨日、知り合いの方が急死されその件で相続のご相談がありました。相談者は亡くなった方の妻のAさんです。
内容としては、
・相続人は妻(Aさん)と被相続人のご兄弟(Bさん、Cさん)
・Cさんは後見制度を利用しており(被後見人であるということです)、後見人はBさん
・相続財産は不動産および預貯金
・AさんはB・Cさんとはあまり仲が良くない様子
でした。
知り合いということもあり、亡くなった数日後にご相談を受けました。お葬式もこれからとのこと。お葬式の費用の見積もりも出してもらったとのことですが、お寺さんへの謝礼も含めると結構な金額でした。
そんな時に問題になるのが、被相続人の預貯金の払い出しを相続人がする場合はどうするのか、といった点であり、現在の金融機関の対応はおおむね下記の通りです。
・被相続人名義の通帳・印鑑だけでは引き出しを認めない
・相続人からの請求による場合は、相続人たることを証明する戸籍・各相続人の印鑑証明書・遺言書または遺産分割協議書等が必要
ここで一番問題になるのが遺産分割協議書です。法要もまだ終了していない段階で、遺産分割協議をするのは現実的に難しいと思います。とはいえ、法要の支払いはすぐにしなければなりません。
今相談者Aさんは、他の相続人B・Cさんとあまり仲が良くないこともあり、大変お悩みのご様子でした。
また、今回のケースにおいてはほかにも問題がありました。被後見人のCさんの存在です。
Cさんは被後見人であり、遺産分割協議といった重要な財産処分の判断をするのが難しい状況です。通常は後見人がCさんにかわりその判断をすればよいのですが、Cさんの後見人は他の相続人のBさんであり、CさんとBさんは今回の相続については利益相反の関係にあります。
このような場合には家庭裁判所に申し立てをし、Cさんにつき特別代理人の選任をし、Aさん・Bさん・特別代理人との間で遺産分割協議をすることとなります。ただ、選任までにある程度の時間が必要であり、法要費用の支払いのためすぐにでも預貯金の払い出しが必要なAさんには酷な話です。
もし、被相続人が生前に、「すべての財産をAさんに残す」旨の公正証書遺言を作成していればこのような問題は発生しませんでした。今回のケースにおいては、遺産につき権利を有する相続人はAさんのみであることとなりますから、金融機関への書類も、遺言書・戸籍・Aさんの印鑑証明書等を用意すれば引き出しに応ずるものと思います。もちろん、特別代理人の選任の問題も生じません。
遺言書の作成については抵抗があるのが当然と思います。ただ、遺言には自分の財産の帰趨を定める機能のほかに、残された親族の手間と負担を軽減する効力もあります。
「相続」は「争続」だ、などと言うこともありますが、そうならないためにも、遺言書の活用をお勧め致します。
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土橋・塩澤司法書士事務所
司法書士 土橋 正宣