型の準備が完了したのでいよいよ船に取り付ける実際のドジャーを積層します。
今回はカーボン繊維×エポキシ樹脂の贅沢な材料でバキュームインフュージョン工法で製作します!
ドジャーの積層をする前にバキュームインフュージョン工法で小物を作って感覚を掴みました。
これはケブラー繊維にコアマットを芯材にしてポリエステル樹脂を流して単板を製作しています。
この時はちょっと樹脂比率が少なすぎる様な出来上がりでした。
エマージェンシーラダーの舵板もバキュームインフュージョンで作ってみました。この時は樹脂の流路を設けなかったので樹脂が流れるのに長時間かかってしまいました。
樹脂の流路をどう設定するかが結構重要だとわかりました。
そろそろドジャーの積層をやっていきます!
型に普通のポリエステル樹脂の白ゲルコートを膜厚0.3ミリ狙いで吹き付けしています。
サンドイッチの外側になるカーボン層を型に専用のスプレーノリで貼っていきます。
200g/㎡のカーボン繊維を4枚貼っています。
重なる箇所をずらしながら、、。
4枚で板厚は約1ミリになります。
カーボン繊維の積層枚数を決めるためにカーボンのサンドイッチ板の強度を散々調べましたがいい資料は見つからず、、。
カーボン繊維としての物性値はすぐに分かるんですがサンドイッチ板となると全然わかりません。
おそらく、芯材の強度とか密着具合によって大きく強度が変わるから一概に言えない(?)、そんなところでしょうか、、?
フルカーボンのヨットをぶった斬って断面を見てみたい所ですが身近にカーボンの船が無いので辞めておきました。(笑)
ということで今回の4枚というのは適当です。(笑)
サンドイッチ構造ですが今回は失敗のリスク回避のために3層一気に樹脂含浸せず、3層それぞれバキュームインフュージョンで樹脂含浸させることにしました。その分ピールプライ、ブリーザーメッシュ、バキュームバッグのゴミは増えてしまうのですが、、。
ピールプライ→ブリーザーメッシュ→樹脂流路のためのコルゲートチューブ→バキュームバッグ(フィルム)で準備をしてバキュームバッグをシールテープで密封しています。
写真の下側が樹脂の供給側、写真の上側がポンプで真空引きする側としています。
どちらも1本ずつしか用意しませんでした。
チューブを複数用意すればより効率よく樹脂を流せるでしょうが自分1人ではコントロールに自信が無かったので一か八か一本のみです。
コルゲートチューブが細すぎて樹脂の流れが遅すぎたのはちょっと失敗でしたが一部のフチを除いてなんとか全体に樹脂を含浸させることができました。
樹脂が硬化する前に空気が入ってしまったみたいでとこどころ繊維やピールプライの浮きがありましたが問題無い範囲でした。
続く