
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, Volume 101, Issue 4, 1 April 2016, Pages より
【ピエールの視点】
メトホルミンは古くからある糖尿病薬ですが、最近その作用が見直されています。
一つは糖尿病のお薬として、もう一つはアンチエイジングやがん予防の観点から。
糖尿病薬としてはインスリン抵抗性を改善させることにより、合併症の頻度を下げることが期待されます。インスリン抵抗性は糖尿病だけではなく認知症、癌などとも広くかかわっているのでアンチエイジングの分野でも注目されるようになりました。
メトホルミンは老化(エイジング)を引き起こす細胞の全てのプロセス(細胞増殖、炎症、代謝、ストレス反応)に関わっていることが知られています。
酸化ストレス、炎症の両方を改善することにより寿命、健康寿命を改善する他、抗がん作用(特に乳がん、前立腺がん)、認知症・記憶力にも有用だとされています。
そういった意味でアンチエイジングの世界で大注目のメトホルモンですが、弱点は 葉酸、ビタミンB12、胆汁を減少させることと複数の論文で取りざたされています。
ビタミンB12の不足している症状
激しい疲労
エネルギーが失われた感じ
頭痛
口内炎
抑うつ症状
貧血
アンチエイジング目的でメトホルミンを内服している人でビタミン剤を摂っていない人はあまりいないと思いますが、糖尿病でメトホルミンを長期内服していてだるさなどの症状がある場合は糖尿病だけが原因だと思わずにビタミンB12、葉酸の不足を疑う必要がありそうです。
実際のところ、予防医学目的でメトホルミンを投与する際に最大の副作用は下痢です!
これで20%くらいの人は挫折します。
これはメトホルミンが腸内環境に働きかけているからなのですが、それはまた近いうちに。。。