Ryo human Fujimoto -388ページ目
夏がくると冬がいいと言う 冬になると夏がいいと言う
太ると痩せたいと言う 痩せると太りたいと言う
忙しいと暇になりたいと言う 暇になると忙しいほうがいいと言う
自分の都合のいい人は善い人だとほめ
自分に都合が悪くなると悪い人だとけなす
人間は元来 身勝手 得手勝手なもの
だが これがすぎると 鼻持ちならぬ高慢心となり
独善排他のわがまま根性となる
借りた傘も雨があがれば邪魔となる
金を持てば古びた女房は邪魔になる
所帯を持てば 親さえも邪魔になる
義理も 人情も 愛情も 肉親の情も
あらばこその世の中となる
誰もかれも どこもかしこもカサカサに
乾ききったあじけないこのごろ
昔の人情にしっぽり濡れてみたい
衣食住は昔に比べりゃ天国だが
上を見て不平不満に明け暮れ
隣を眺めて愚痴ばかり
どうして自分を見つめないのか
静かに考えてみるがよい
一体 自分とは何なのか
親のおかげ 先生のおかげ
世間さまのおかげのかたまりが 自分ではないのか
つまらぬ自我妄執を捨てて 得手勝手を慎んだら
世の中はきっと明るくなるだろう
おれが おれが を捨てて
おかげで おかげで と暮らしたい。
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他人を感動させようとするなら、
まず自分が感動せねばならない。
そうでなければ、
いかに巧みな作品でも決して生命ではない。

