トランプ米大統領が北朝鮮抑止のため「中国頼み」に傾いていることに、日本側で警戒感が漂い始めている。米国の求めに応じて中国が影響力を行使すれば、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での中国公船による領海侵入にも目をつぶる「取引外交」をするのではないかと疑念が浮上しているようだ。
トランプ氏は4月29日、中国について「北朝鮮問題で助けてもらえませんかとお願いしているのに、為替操作国と言ったらうまくいかないだろう」と釈明。
これに懸念を示したのは長島昭久元防衛副大臣。1日のワシントンのシンポで「経済と安全保障の問題を取引材料にしてしまうのではないか」と指摘した。トランプ氏は尖閣を日米安保適用対象としたが、あっさり政策転換する疑念を抱かせる原因となっている。
佐々江賢一郎駐米大使は、トランプ政権の戦略に理解を示しながらも「貿易、海洋安保、北朝鮮。目的ごとに問題を見なければならない」とくぎを刺す。