やあみんな。
心理学用語の「エディプス・コンプレックス」って知っているかい?
僕もよく分からないから、詳しい事はフロイトの事をよく知っている心理学者にでも聞いて欲しいんだけれど、心理学を取り込み侵食し始めた我らが仏教はエディプス・コンプレックスに対抗して
アジャセ・コンプレックスと言うのを考え出したんだぜ!すごいだろ!
このアジャセっていうのは、仏教の開祖であるゴーダマ・ブッダが生きている頃に関わった主要な人物の一人としてお経に記されている人らしいんだけど、今回はこの人間についてのお話をしてみようか。
参考にした文書は
以前にも紹介したけれど、以下の本を元に説明するよ↓
金岡秀友 1984 『仏教を読む① 生とはなにか 阿含経』 集英社
あと、先回のこの本を取り上げた時に「自分の考えを修正しなければならない」と書いたけれど、やっぱり他の本には僕の従来の考えと同じ事が書いてあったりするので、「色々な考え方をする人がいる」と捉えるだけで良いのかも知れないとも思ったりしたよ。
まぁいいや、とりあえずそのアジャセの話をさっさと始めようか。

昔々、インドにはマガダと言う大きな国があって、ビンビサーラと言う名前の王様が支配していたんだそうな。

その王様の妻をイダイケ夫人と呼び、ビンビサーラ王とイダイケ夫人の間に生まれたのがアジャセ王子だったのだ。
アジャセ王子はビンビサーラ王の死後に王様になって政治を行う予定だったんだけど、いつまで経ってもビンビサーラ王が死なないものだから、アジャセはいつまで経っても王様になれず不満を募らせていた。

そこへ、ブッダの弟子にして裏切り者のダイバダッダが言った事が引き金となってクーデターを決行、ビンビサーラ王を七重の塔に幽閉して、日干しにして殺そうとしたのだ。
参考にした本から取り出したわけではない余談だけれど、このダイバダッダはブッダと仲違いして後に改めて宗教団体を組織して、そしてこの組織はマルコ・ポーロの一行と接触を持ったり、レインボーマン誕生の重要なきっかけを作ったりしたらしい。
…で、話を戻すけれど、こうして死を待つのみであったビンビサーラ王は、それでもなかなか死なない。
たまに面会に行ったイダイケ夫人がうまい具合に食料を持って行ってビンビサーラ王の身体を維持し、あとはブッダの弟子の目連(もくれん)と言う者が神通力でビンビサーラの元へ行き、彼の心がダメになるのを防ぐために説法をしたのだそうだ。
目連の神通力…やっぱり、神通針金開錠術とか、神通贈賄術とか、色々と凄い事が出来たんだろうけれどこの辺の詳しい説明は書かれていなかった。
だが少なくとも目連の行動から分かるように、人が生きて行く上で必要な事は食べ物で身体を養う事だけでなく、心も維持する必要があると言う点を説いている所からも仏教が心理学を蚕食出来る能力がものすごくありそうな事がよく分かるね!すごいね!!!

やがてアジャセは、イダイケ夫人がビンビサーラ王に食べ物を与えている事を知って怒り、母ちゃんであるイダイケ夫人を殺そうとし始めたのだが、側近のギバと言う者が「母親を殺すとか調子に乗った事をするのもいい加減にしろやコラ!!!」とキレ始めたのでようやくアジャセは自分の行いに反省し始め、やがてビンビサーラ王に今までの行いの許しを乞おうと七重の塔を昇り始めた。

しかしアジャセが塔を昇り始めたのを知ったビンビサーラ王は、てっきり自分の息子が自分を直接殺しに来るものだと勘違いして、「自分の息子に殺されるくらいならば自分から死んでやるわ!」と、塔の上から飛び降り自殺を図ってしまった。
実を言えば、ビンビサーラ王も息子に対して思う事があった。
だいぶ昔、なかなか子供が生まれなくて悩んでいたビンビサーラ王とイダイケ夫人は子供が生まれるように祈願して、その時に占い師が「あそこにいる年老いた僧侶が死ぬとおたくの息子に生まれ変わるよ」と言ったそうで、それを聞いたこの夫婦は子供が一刻も早く欲しいと言う気持ちを抑えられず、
僧侶をぶっ殺してしまったらしい。
そしてちょうどその直後に、イダイケ夫人が妊娠している事が分かったそうな。
…で、後になって冷静になって考えて、「何だかやってはいけない事をやった気がする」と考えたビンビサーラ王。
さっき殺した僧侶が自分たちの子供となって生まれてくると言うことは、実の子供が「コ・ノ・ウ・ラ・ミ ハ・ラ・サ・デ オ・ク・ベ・キ・カ」と、親を殺そうとするかも知れない。
それを恐れた夫婦は生まれたばかりの頃のアジャセを崖から投げ落としてしまうのだが、結局アジャセは指がもげただけで死にはしなくて、結果として今、ビンビサーラ王は実の息子のアジャセに殺されると勘違いした。
というわけでビンビサーラ王は、息子に殺される前に自殺する事にしたのだ。
「自分の息子には自分と同じ過ちはさせないぞ!」

…切ねぇなオイ。
どのみち、ビンビサーラ王を自殺に追い込んでしまったアジャセは自分のやってしまった事を悔やんでいるのだが、今となっては後の祭り。
アジャセは「自分みたいな父殺しは早く死ねばいいんだ」と言うが、しかしブッダは「人間なんてみんな極悪だよ、自分がどれだけ極悪かが分かったら、仏に会える事を祈ってみな」と、とりあえずの今後の目標を彼に与えてあげたのであった。
そうして、こんな極悪な人間でも阿弥陀様は見捨てないよと言う事が言いたいらしい。
こうしてアジャセ王はブッダの力強い味方になって、初期の仏教を支える主要な人間の一人になったとさ、と言うお話。
こんな感じの話が、主に観無量寿経に書いてあるんだってさ。
うーむ、いかにも親鸞が反応しそうなお話だ。
はい、「わたしの大仏物語 アジャセ王編」は終わりだよ。
え?アジャセ・コンプレックスってどういう意味なのかの説明がないって?
僕もよく分からないから、詳しい事はアジャセの事をよく知っている仏教学者にでも聞いて欲しいんだっ!
ここで一曲。
宮内タカユキで「誰かが君を愛してる」
だれかがきみを~あいしてる~
だれかがきみを~しんじてる~
だれかがきみを~もとめてる~
…さて、前置きが長くなってきたから、本題に入ろうか。
今回はGE-14改ができて、歩き始めるまでを写真を交えて説明していこうかなと思うんだ。

まずは図面を書く。
思いつきだけで部品を作ると、失敗する確率が増えたり、そうでなくても部品の製作作業に時間がかかったり、あとは量産にも支障があるからね。

そしてまずは一通り予定したとおりに部品を製作する。

接着剤を使ってくっつける部品は、まだ部品一つ一つが小さいうちにくっつけて乾かしておいた方が後が楽だ。

さて、ここから脚部製作を開始。

別の役目を終えたロボットの部品を解体して、ギヤボックスやネジを使いまわす。

こうしてとりあえず出来たので、予定したとおりにに動くか試してみる。

…えーと、とりあえず残りの部分も組み立ててしまおう。

いつものパターンどおり、二つ前の写真に収めた脚部は致命的な欠陥が発見されたので組みなおし。
実際に試作しないと分からない欠陥って、結構多いんだよね…。
たとえば想定外の動きをしたり、あるいは動くには動くけれど組み立てがものすごく大変だったり、そもそも別の部品が引っかかって組み付ける事ができないなんて事もあるのだ。

改めて組み立て。
結局、かなりの部分の部品を追加工したり、改めて作ってしまった…。

ようやく配線が始まる。

旧タイプのGE-14から制御ユニットを移設。

パソコンを使って手動テストをしたのが
先回の記事のお話。

こうして分かった事から改めて部品を大量に製作。

改めて脚部を作り直し。

改めて合体。

ついでに電池ボックスを引っ掛ける場所も製作。

一通り組み付けた。
もはや何が何だか分からない姿だ…。

えーと、ここで動作テストをしたのだが…。
どうも動画が地味すぎて面白くなかったのでその時の動画は載せなかったのだが、ともかく、重量過多の上に重心が傾きすぎて全然まともに歩けないのだ。
よし!ここでギヤボックスのリミッター解除だ!
そう、僕がロボットの関節を動かすためによく使っているタミヤの6速ギヤーボックスは過負荷がかかると歯車の破損を防ぐために空回りするリミッターがくっついていて、このリミッターは解除する事が出来るのだ!
よし!死んで花実を咲かせるんだ!
お前の犠牲は一生無駄にしない!
今までありがとう。
そして、さようなら…。
よく…頑張った…。 二分ほどかけてやっと二歩くらい歩いた気がする。

というわけで、なんかとても精神的に疲れたのでまた
一から作り直す予定だよ! 次回こそはちゃんとまともに歩くロボを作るぞ!
絶対だぞ!覚えてろよ!嘘じゃないぞ!俺にはエイプリルフールなんて関係ないんだからな!!!???
本当だぞ!?