美容整形手術前に中止すべき抗凝固薬、抗血小板薬について。薬を中止すべき手術について。①

皆さん、こんにちは(・∀・)ノ

ゴールドジムでワークアウトした後、デニーズで事務仕事してます。

今日のワークアウト

・ベンチプレス 3セット
・チンニング 1セット
・ラットプルダウン 1セット
・ローイング 1セット
・ショルダープレス 3セット
・アームカール 2セット
・シュラッグ 2セット
・サイドベンド 1セット×2

忙しくてなかなかジムに行けないので、上半身まとめてやりました。

40分くらいでさらっと終わらせました








それでは本題に入ります。







狭心症や慢性動脈閉塞症の方、脳梗塞や心筋梗塞の既往のある方、心房細動のある方は、抗凝固薬や抗血小板薬を医師から処方され、内服していることがあります。


これらの薬は、俗に、「血を止まりにくくする薬」「血液をサラサラにする薬」と呼ばれている薬です。


出血したときに血液を固めて血を止めるために働く凝固因子や血小板の働きを抑制する薬であるため、これらの薬を飲んでいる人は、出血したときに血が止まりにくくなっています。


もし、これらの薬を飲んでいる人が、薬の内服を中止しないで手術を受けてしまうと、手術中や手術後に血が止まりにくい状態になり、必要以上に腫れたり、出血多量などのリスクがあります。


そのため、皮膚を切開するなどのことにより、一定以上の出血が予想される手術をする場合は、予め抗凝固薬や抗血小板薬の内服を中止し、手術が終わって出血がないことを確認してから内服を再開することになります。





〈中止すべき抗凝固薬、抗血小板薬について〉


以下に、手術前に中止すべき抗凝固薬と抗血小板薬の各々について説明させていただきます。





☆抗凝固薬



・ワルファリン(一般名)

商品名 ワーファリン

ジェネリック(後発医薬品) ワルファリンK

ビタミンK作用に拮抗し、肝臓におけるビタミンK依存性血液凝固因子の生合成を抑制する。

半減期 55～133時間

手術5日前に中止するのが目安。





・エドキサバン

商品名 リクシアナ

血小板凝固因子の第Ⅹ因子を競合的且つ選択的に阻害する。

半減期 4.9時間

手術前に1日中止するのが目安。




・リバーロキサバン(一般名)

商品名 イグザレルト

選択的かつ直接的にⅩa因子を阻害する。

半減期 5.7～12.6時間

手術前に1日中止するのが目安。





・アピキサバン(一般名)

商品名 エリキュース

Ⅹa因子を阻害し、プロトロンビンからトロンビンへの変換を抑制する。

半減期 6.1～8.1時間

手術の1～2日前に中止するのが目安。




・ダビガトラン(一般名)

商品名 プラザキサ

トロンビンの触媒作用を阻害する。

半減期 10.7～11.8時間

手術前の休薬期間は、個人差、手術による侵襲や出血の程度、当該薬中止によるリスクを考慮し、決定する。





☆抗血小板薬


・チクロピジン(一般名)

商品名 パナルジン

ジェネリック(後発医薬品) ジルペンダー、ジクロピジン塩酸塩、マイトジン

血小板のアデニレートシクラーゼ活性を増強させる。
この作用は血小板に対して不可逆的な作用である。

半減期 薬の半減期は1.5～1.7時間であるが、血小板に対する効果は不可逆的である。血小板の寿命は7～10日であるため、作用が消失するのにも7～10日間かかる。

手術の10～14日前に中止するのが目安。




・クロピドグレル(一般名)

商品名 プラビックス

ジェネリック(後発医薬品) クロピドグレル

血小板のアデニレートシクラーゼ活性を増強させる。
この作用は血小板に対して不可逆的な作用である。

半減期 薬の半減期は6.9時間であるが、血小板に対する効果は不可逆的である。血小板の寿命は7～10日であるため、作用が消失するのにも7～10日間かかる。

手術の14日前に中止するのが目安。





・シロスタゾール(一般名)

商品名 プレタール

ジェネリック(後発医薬品) コートリズム、シロシナミン、シロスタゾール、シロスレットゼリー、プレトモール、ホルダゾール

血小板及び血管平滑筋のPDE3活性を選択的に阻害する。

半減期 10.1～13.5時間

手術の2～4日前に中止するのが目安。






・イコサペント酸(一般名)

商品名 エパデール、エパデールS

ジェネリック(後発医薬品) アテロバン、イコサペント酸エチル、エパキャップ、エパラ、エパロース、エメラドール、シスレコン、ナサチーム、メルブラール、ソルラミン

血小板膜イコサペント酸含有量増加させ、TXA2産生を抑制する。

半減期 58～65時間

手術の7～10日前に中止するのが目安。





・ベラプロスト(一般名)

商品名 ドルナー、プロサイクリン、ケアロードLA、ベラサスLA

ジェネリック(後発医薬品) プロルナー、ベラストリン、ベラプロストNa、ベラプロストナトリウム

血小板及び血管平滑筋のプロスタサイクリン受容体を介してアデニレートシクラーゼ活性を増強する。

半減期 ドルナー、プロサイクリンは約1.1時間
ケアロードLA、ベラサスLAは約14.7時間

ドルナー、プロサイクリンは手術の1～2日前に中止するのが目安。
ケアロードLA、ベラサスLAは手術の2～3日前に中止するのが目安。




・リマプロスト(一般名)

商品名 プロレナール、オパルモン

ジェネリック(後発医薬品) リマプロストアルファデクス錠、リマルモン

血小板及び血管平滑筋のプロスタサイクリン受容体を介してアデニレートシクラーゼ活性を増強する。

半減期 0.5時間

手術の1日前に中止することがある。





・サルポグレラート(一般名)

商品名 アンプラーグ

ジェネリック(後発医薬品) サルポグレラート塩酸塩

血小板及び血管平滑筋の5-HT2受容体を選択的に拮抗する。

半減期 0.6～0.9時間

手術の1～2日前に中止するのが目安。





・アスピリン(一般名)

商品名 バイアスピリン、バファリン、タケルダ

ジェネリック(後発医薬品) アスファネート、ニトギス、バッサミン、ファモター、ゼンアスピリン、ニチアスピリン

血小板シクロオキシゲナーゼを阻害する。
この作用は血小板に対して不可逆的な作用である。

半減期 薬の半減期は0.4時間であるが、血小板に対する効果は不可逆的である。血小板の寿命は7～10日であるため、作用が消失するのにも7～10日間かかる。

手術の7～10日前に中止するのが目安。






・ジピリダモール(一般名)

商品名 ペルサンチン

ジェネリック(後発医薬品) ジピリダモール錠、アンギナール、コロナモール錠、ピロアン錠、ニチリダモール錠、ヨウリダモール錠、ペルミルチン錠、パンゼム細粒、ペルチスタン錠

血小板内のホスホジエステラーゼの活性を阻害する。

半減期 約1.7時間

手術の1～2日前に中止するのが目安。





・クロピドグレル・アスピリン配合(一般名)

商品名 コンプラビン

クロピドグレルとアスピリンを配合した薬。
クロピドグレルは、血小板のアデニレートシクラーゼ活性を増強させる。
この作用は血小板に対して不可逆的な作用である。
アスピリンは、血小板シクロオキシゲナーゼを阻害する。
この作用も血小板に対して不可逆的な作用である。

半減期 クロピドグレルの半減期は6.9時間であるが、血小板に対する効果は不可逆的である。血小板の寿命は7～10日であるため、作用が消失するのにも7～10日間かかる。
アスピリンの半減期は0.4時間であるが、血小板に対する効果は不可逆的である。血小板の寿命は7～10日であるため、作用が消失するのにも7～10日間かかる。

手術の14日前に中止するのが目安。




・プラスグレル(一般名)

商品名 エフィエント

ADP受容体P2Y12を選択的且つ非可逆的に阻害する。

半減期 0.9～4.9時間(活性代謝物R-138727のパラメータ)

手術の14日前に中止するのが目安。




つづく。


次回は薬を中止すべき手術と、中止の仕方、再開の仕方について解説させていただきます。




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