こんにちわ!国助です。

今日はちょっと地方に出て当直をしております。

以前からここの病院では当直させていただいているのですが、なかなかシビアな患者さんが運ばれてくる機会が多い病院です。

ただ周りはそこそこ大きな病院はあるんですが、、、、

 

ちょっと怖いお話です。

日付を書くと個人情報特定になってしまうかもなので昔の話ってことにさせてください。

 

ここの病院はまず採血が夜間に出せません。CTやMRIもないので基本的には臨床所見とレントゲンしか診断の助けになる検査がないのです。

んで、日付が変わったくらいに救急用PHSが鳴り、電話に出ると。

夜から全然おしっこが出ていない、それが原因でお腹を痛がっているとのことでした。発熱もないし、血圧も安定している、膀胱の周りを痛がっているだけだとのことで、尿閉(尿の通り道が閉塞したりして、おしっこが出せないこと)になっているんじゃないかと思い、おしっこの管を通してあげれば楽にできるかなと軽い気持ちで救急要請に対応したところ。。。。

 

病院についた患者さんを見た瞬間に、やばいなこれはと。。

 

まず痛がり方が尋常じゃないんです。もうまさに悶絶。。。。尿閉で腹痛は出ますが、転がり回るほど悶絶することはそんなに多くありません。さらにおなかを触ってみると全体がガッチガチ(´Д` )もうほんとに石のようです。さらには39度くらいの熱まで出ていて、血圧は100を切るくらいになっていました。。

 

救急車の中で容態が変わってしまったのでしょうか。。明らかに尿閉じゃありません。反発性腹膜炎です。

お腹の中は大きな膜(腹膜)で包まれてるのですが、普通の炎症(腸炎とかよわい炎症がそんなに強くない虫垂炎とかね)では腹膜まで炎症が広がりません。腹膜の一部まで炎症が広がる限局した腹膜炎もあるのですが、今回のケースは腹膜全体の炎症なので反発性腹膜炎と言います。。

 

この状態になっていると、ほとんどの可能性で手術が必要と即座に判断できます。もちろん内科的治療にて治ることもあるのですが、基本は手術を見越した精査が必要になる状態と一瞬で判断できます。。臨床経過や既往を聞くと大腸カメラで多量の憩室(大腸によくできる小部屋みたいなものです)を指摘されているとのこで、S状結腸憩室穿孔が一番可能性が高いだろうと判断しました。(他には胃穿孔や小腸穿孔、絞扼性イレウス、壊死性虫垂炎などなどいろいろ鑑別は上がりますがどれも緊急手術の適応です)

よし!!すぐに手術ができる大きな病院を探そう!!と電話に手をかけました。

 

しかし!!!!!!!!

どんだけ近くの病院にかけても、患者さんを受け入れてくれません。。

刻一刻と患者さんの命は削られていくのに。。。

結局2時間くらいかけてようやく、受け入れてもらえる大学病院を見つけ(どれくらい離れてるんだろう??土地勘がそんなにないのでわかりませんが、向こうの先生からはその地域の病院から搬送受けるのは初めてですといわれました笑)、搬送しました。

 

結果は予想どおり結腸穿孔でした。

お腹の中に汚い便が出続けて、腹膜からそのばい菌が体の中に吸収され続けた時間が2時間以上。。。。さらに血圧も下がりかけてきてるはで、本当に手術しても助からない可能性の方が高い状況でした。。。

しかしさすがは大学病院の先生方、なんとか救命できましたと後日お返事をいただきました。。

 

まあだれが悪いってわけではないのですが、こんな風に診断がついて救命の手立てがあるのに、人手不足やコロナでの医療逼迫が原因で失われていく命があることはなんとも、、、無念でしょうがありませんね。。。

 

今回は助かった症例ですが、亡くなった方も多いはず。。ですので皆さん少しでもコロナによる病院逼迫を減らせるように、自分の生活を見直していきましょう。

 

長くなりました!ではまた!