正しいと思ってることがホントは。。。!
(#38)
こんにちは、小林です。
今日は診療中に時々感じる、
“正しいようで、実は。。。”
といったあれこれをお話したいと思います。
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“ばい菌が入ったら困るから、ずーっとカットバンをしたままでいました。水で濡らさないように注意してました!”
と聞くことがあります。
よくよく考えて頂くと。。。洗わないで、カットバンを貼ったまま何日も経ったら。。。キズはドンドン汚れて、匂いも出てきます。
体でも手でも、洗わずに何日も経ったら。。。と考えると恐ろしいですね。それと同じです。そもそも水は、口にするものでキレイです。
細かく縫合したキズは開いても困りますので、病院から言われた期間は無理をせず。。そして洗ってよくなったら。。。しっかり洗って下さい。キレイにするのがキズにも良いことですから。
日常の擦り傷、切り傷も一緒です。キズは水でキレイに!
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ワキにキズを付ける手術(豊胸バッグ手術やワキ臭症の手術)の後に
“キズが開いたら困るから、ひきつれ感があるから。。。なるべく腕を動かさずにいました。”
確かに、処置直後は動かすことで“再出血・血のたまりが出来てしまう”という事もあり、ワキの安静が必要です。
しかし数日たって、出血やキズが開く心配がなくなれば。。。あとは徐々に動かして頂いた方が良いです。
動かさずに過ごすと関節も固くなり、肩・腕が上がりにくくなります。
さらにワキは皮膚にゆとりがありますので、腕をたたんだままでキズが治っていくと。。。皮膚にヨレが出来た状態で治癒してしまい、見た目が凸凹してしまいます。
“多少ツッパリ感があっても、リハビリのつもりで動かす”というのが大切です。
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“先生、溶ける糸で縫って下さい!”
といったご要望を頂くことがあります。
溶けて無くなった方が、残るよりも良いような気がしますが。。。
これもケース・バイ・ケースです。
唇のように柔らかく・デリケートな場所には溶ける糸を使います。溶けずに糸が残ると、糸の感覚が気になる場合があるからです。
逆に引き上げて縫う時・つっぱった傷の時などは溶けない糸を使う事が多いです。溶ける糸だと、溶けるとともに傷跡が徐々に広がって目立つようになったり、引き上げたものが戻り易くなったりするからです。
適切な糸、しっかり選んで処置しております。
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“腫れ・内出血が早く引くようにずーっと冷やしてました。”
冷やすと炎症が抑えられ、痛みの緩和になります。
ヤケドやねんざ、打撲直後はすぐに冷やすのが有効と言われています。冷やすことで血管が収縮して出血が抑えられ、腫れも少なく済む。。。というものです。
それではすでにできてしまった内出血や腫れに対して冷却はどうなのでしょうか?
はっきり有効という根拠はないように思います。
逆に温めて血行を良くするのが回復につながるという意見もあります。
現在、処置後患者様に“冷やして下さい。”とは説明していません。
ただ、冷やす事が痛みの緩和になるのは事実です。冷やした方が楽、気持ちいいという方は適度に冷やして頂いて構いません。
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“目の下のくすみ、頑張って美白の化粧品塗って、マッサージもしてるのに。。。いっこうに良くならないわ!。”
時々聞きます。
もちろん、美白成分を塗ったりマッサージで循環を良くしたりというのも一理あります。
しかし、目の下の皮膚は非常に薄くデリケートです。こする刺激で色素沈着・くすみを容易に生じます。
洗顔・メイク・マッサージなど、触れる際はなるべくやさしく・ソフトにが第一です。
せっかく高価な美白化粧品も“それを塗る刺激がくすみを濃くしてた!”というのでは悲しいですからご注意頂ければと思います。
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このようなちょっとした話、また気付いた時にさせて頂きます。


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