史上最も親しみやすい悪の組織
はじめてのあく
- はじめてのあく 1 (少年サンデーコミックス)/藤木 俊
- ¥420
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作 藤木俊 <9巻まで刊行>
この作品の主人公・阿久野ジローは悪の組織の人間、というちょっと風変わりなラブコメ作品。
悪の組織と言えば、特撮では人間ではないものばかりの組織で、人間を滅ぼすことを目的をしているものですが、この作品内ではひとつの民間会社的なものだったり、一族の家業だったりします。活動もいわゆる破壊工作を行うというものよりは、地元の住民たちと交流を持っており、善行を行う組織だったりします…。「悪の組織」と呼んで良いのかも迷うくらい家庭的な組織で、組織の人間も良い人たちが多いのです。ただし、悪の組織の人間は普通では考えられない道具を作りだすような頭脳を持っていたり、ヴァンパイアだったり、特殊能力を持っていたりはするのですが……。
また、作中には「正義の人」というものも登場し、悪の組織とは敵対しています(こちらも身体能力が高かったり、常人以上の能力を持っています)。悪の組織が民間組織なのに対して、正義の人は政府に雇われている組織で、人によっては悪の組織の人間以上に破壊的でエキセントリック……というようにこれまでの特撮モノの設定を別視点で捉えた設定が特徴で、非常に面白い作品です。
もちろんラブコメですから、ラブな要素もありまして、出てくる女の子はみんなカワイイ! 藤木先生は、可愛いキャラクターを描かせると現在トップクラスではないかと個人的には考えております。多分に盛り込まれているギャグ要素もなかなか秀逸ですよ。
作中にはキャラクターの名前など特撮モノのオマージュがたくさん盛り込まれているほか、藤木先生が好きなのか、ガンダムなどのオマージュもあって、そこを見るのも楽しみ方のひとつかなと思います。
また、藤木先生は遊び心がある方で、単行本はおまけページが充実しています。サンデーで読んでいる方でも、買って損なし…という感じですよ。
ちなみに、藤木先生の連載デビュー作品『こわしや我聞』(全9巻)も面白い作品ですので、『はじめてのあく』をご覧になると同時にこちらもチェックしてみてください。この2作品は世界観を共有しているようで、連載で最近登場した「真世界(ネビロス)」の構成員の中には、『こわしや我聞』で主人公の我聞が使う技を戦いで使用するキャラクターも出てくるんですよ。
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☆GUMP☆