ガンズ・アンド・ローゼズ「LIES」(1991年)という作品。内容はライヴ模様がメインとなっている。エアロスミスの傑作「MAMA KIN」というカヴァーも、このアルバムには収録されている。
当時のアクセル・ローズのことを私は同時期に知っていた訳ではないが、今も思うに、恐らく彼の振る舞いや言動やステージパフォーマンスを見る限り、善悪など意に介さないし、それらを理解しようとも思っていない。
ただ自分に沸々と湧いてくる途轍もないパワーを、思い切り発散するかのように、必死にロックという音楽を通じて頑張って表現しているだけだ。
そういった彼の生きにくさや、頭の中の訳の分からなさは、私にはよく分かるような気がしている。
今季もメジャーで大活躍のエンゼルス・大谷翔平選手は、どうやら破格の年俸になりそうだ。
報道で伝えられるところでは、何と、43億円とか??
どれくらいの大金なのか、その規模が大き過ぎて想像が付かない。
しかし、あのレジェンドのイチロー選手が、確か5年契約で50億円とか、そういった額だったのを微かに覚えている。
だから、今回の大谷選手の単年での43億円というのは、確かに物凄い金額のものであり、彼に対するエンゼルスの球団側の期待の高さが窺い知れる。
類稀な二刀流だから、というのも勿論あるが、我々日本人として誇るべきことで素晴らしいことだ。
端正な顔立ちと日本人離れした大きな体格に恵まれ、メンタルも強い。
それらだけでも凄い選手だが、更に特筆すべきは、大谷選手の普段からの考え方というか精神性までもが、優れているように思えてならないところだ。
破格の43億円とか言われているけれども、本人にとっては至ってお構いなしの、ごく普通のこととして捉えている気がする。
おまけに自惚れてなんかいないし、自分のことを特別な存在にも思っていないだろう。
何か彼を見ていて、こんな大金を貰ったとしても、人間の嫌味みたいなものを感じない。ここは、重要なことかも知れない。
要するに、彼にはしっかりとした哲学というものが、精神のベースとしてありそうなのである。
大谷選手のように、今からの時代、野球やスポーツのみならず、仕事でも何をするにしても、哲学や良質の考え方、動機などが裏付けとして存在していないと、長期的に見て、何をやっても中途半端の無駄に終わる気がしている。
理由は、時代が根本から大きく変わったからだ。
大谷選手のような天才は、ちょいと違う。
彼なら43億円の大金を無駄にはせず、有意義に使いそうな気がしてしまう。
本当に使うべきところにはしっかりと使い、あとは無理せず、貯金することだろう(笑)。