サドル・フィッテイング物語 と 『馬のバイオメカニクス』 | Dressage Love

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馬場馬術に夢中です♪

こんにちは!

 

前回の記事が

アメトピに掲載されたらしく

普段の1週間の訪問者数くらいの方が

1日でいらっしゃってびっくり!

 

以前からこのブログを

読んでくださっている方たちと違って

美容系の方が多かったみたいで

誤解を招きかねないと、焦って

スキンケアについても

補足 up してました。

(わたし美容命じゃないのでというエクスキューズで)

 

もう落ち着いたみたいなので

馬ネタとは関係ない

スキンケアのほうは非公開に。

 

 

 

 

さて!

 

12月第1週〜第2週にかけて

オーストラリア在住のトレーナー

Terry Sakai さんがサドルフィッティングで

全国を廻りますね!

 

Terry さんとは

サドルフィッティング以前に

馬の整体で

お世話になっている方も多いのかな?

 

 

 

Terry さんが

サドルフィッティングの概念を

日本に紹介してくれたときは

嬉しかったんですよね〜〜〜。

 

 

 

わたしが馬を始めたクラブは

それぞれの馬ごとにしっかりした

ドイツ製の革の鞍が用意されていて

 

入会時にも

 

「先々鞍を購入する必要はありません」

 

と言われていました。

 

 

 

それでもお気に入りの馬用の鞍の

内側の金属が

微妙なところに当たって痛くて。

 

それを伝えると先生によっては

別の馬用の鞍をつけてくれたのですが

先生によっては

馬を変えられてしまうので ガーン

 

 

他のクラブにビジターで行ったときに

 

「馬場は座りが全てだから

馬場をやるのに my 鞍がないというのは

いつまでも座れるようにならないよ」

 

と言われたこともあって

買ってみることに。

 

 

 

当時の癖・課題として

 

脚が前に流れる

 

というのが一番大きくて。

 

鞍によっては前に流れないことも

わかっていたので

 

いろいろな鞍に跨ってみて

いくつかの候補に絞りました。

 

 

 

日本では

得られる情報に限りがあるので

英語、フランス語で検索をかけて

すぐに見えてきたのは

 

海外ではどうやら

 

 

 

人間が乗りやすいから

このモデル

 

 

 

という選び方をする人は 皆無

 

だということ。

 

 

一般的には馬具屋さんが

バンにたくさん鞍を乗せてきてくれるか

馬具屋さんの横に馬場があれば

自分で牽引の馬運車で馬を連れて行って

 

まず馬具屋さん(サドルフィッター)が

そのなかから鞍骨が

その馬に合わせられるモデルを

3つくらい選び

 

それぞれ鞍褥のクッション材を

微調整して背に合わせたあと

騎乗してみて、そのなかから選ぶ。

 

 

わたしは

このメーカーが好き

この革が/デザインが好き

と思っても

 

馬の背に合わないモデルは

売ってもらえない。

 

 

オーダーメイドのメーカーは

最初から採寸して

馬と人に合わせたものを

作ってくれるけれど

それでも鞍骨のデザインによっては

どう合わせても合わないこともある

 

 

 

らしい

 

 

 

 

 

ということ。

 

 

 

そして

 

プレジャー乗馬の場合は

1度合わせて買ったら

そのままのことも多いけれど

 

日本で言うところの

全日本までは目指していないけれども

馬術をかじっているような人は

半年〜1年に1回くらいは

サドルフィッティングを

してもらうもの

 

 

だということ。

 

 

 

サドル・フィッテイング

= モデル選び

 

 

だけではなく

 

 

鞍褥

(鞍の下側の馬の背に当たるクッション部分)

の中身を抜いたり足したりして

馬の背に合わせ直してもらう

 

 

ことらしい。。。

 

 

 

 

考えてみれば当たり前ですよね。

 

競技に向けて日々筋トレを

しているわけですから

 

半年前、1年前と体型が

変わらなかったら

その間、何やってたんだ?!

って話で。

 

 

 

 

引退前のヴァレグロみたいに

GP の動きを完全に理解しているから

馬場運動は週3くらいで

他の日は障害跳ばせたり

野外騎乗したり

馬がトレーニングに飽きないように

気分をリフレッシュするだけ

 

ならば、あり得るけれど。

 

 

 

だいたい

歯医者さんに観てもらうのと

同じようなインターバルで

鞍褥を微調整してもらうよう。

 

 

 

あと、若駒や高齢馬がいれば

身体つきの変化が早いので

競技馬でなくても頻繁に観てもらうし

 

中長期の休養明けの馬も

(筋肉が落ちている可能性があるので)

鞍を再チェックしてもらってから

騎乗再開するよう。

 

 

 

 

女性なら

合わないハイヒールを履いて歩くことが

どれほど苦痛かわかるかと思います。

 

合わない鞍を乗せ

その上から人間の体重をかけたら

馬に対してフェアな騎乗

トレーニング以前の問題ですよね。

 

 

人に乗られること自体が

 

 

嫌〜〜〜!!!!!

 

 

 

って言われても文句言えない。

 

だって

座れている欧州のトレーナーですら

そうやっているなら

 

全く座れていないわたしが

合ってない鞍つけて乗っちゃ

いけないでしょ?!

 

 

 

って思うわけです。

 

 

 

 

その頃、ドイツ人トレーナーの

自馬クリニックを見学していたら

 

鞍下のジェルやボアのパッドを

どんどん抜いていく、のね。

 

 

こんなものがあると

座りの扶助がグニっと逃げて

うまく伝わらないし

馬の背からのフィードバックも

自分に届かないし

 

 

 

って。

 

 

 

馬のオーナーさんが

 

 

 

あ〝〜〜〜!!!

そんなことをしたら

鞍が馬に合わなくなる

 

 

 

と言ったら

トレーナー氏、言葉遣いは

穏やかでしたが表情が怒ってました。

 

 

 

 

パッドをつければ合う鞍

 

 

 

というものは世の中に存在しない。

 

 

馬の背に

合っている鞍

合ってない鞍

 

 

しかない。

 

 

パッドを付けないと合わない鞍

=合ってない鞍

 

 

だと。

 

 

「あなたはわたしにトレーニング代

いくら払ってるんですか?

 

そんなお金があるなら

合う鞍に変えなさい。

毎日のマッサージよりまず合う鞍!」

 

 

 

くらいの勢いでした。

 

 

そのケースは

鞍褥以前に鞍骨が合ってないのかな?

という

乗っていて違和感を感じるレベル

だったみたいですが

 

 

本来は認めたくないけれど

練習馬なら

自馬オーナーさんが

昔の鞍を寄付されたなどで

合いきっていないものを

微調整して使うことも

クラブの経済状態によっては

あるかもしれないけれど

 

自馬競技馬に合わない鞍を乗せて

痛めつけておいて

自馬クリニックやマッサージなんて

ナンセンスだと。

 

 

 

そのお話を聞きながら内心

 

「でも日本では買う前に専門家に

チェックしてもらえることも

購入後にメンテナンスをしてもらうことも

難しいんです〜〜〜汗

 

と思ってました。

 

 

 

当時、日本でも

オーダーメイドの鞍はありましたが

購入後のメンテナンスを

謳っているところはゼロでしたから。

 

 

 

Terry さんは整体師さんを

AUS から連れてきて

「整体をやっても馬が背を痛がる」

と言われてしまうことがあり

 

原因が整体師さんのせいではなく

合わない鞍を乗せているから

(鞍骨が当たっているところや

そこを庇って運動するうちに

疲労が蓄積した場所が炎症を起こしている)

 

というケースが多かったので

もともと

ご自分の厩舎の馬たちのために

覚えたかったのもあって

勉強することにしたのだそう。

 

 

 

わたしもアメリカや欧州で講習会が

行われているのは知っていましたが

2、3日の講習会に参加したから

出来るようになるものでもないな

 

相当な数を診て、トレーナーさんと

忌憚のないディスカッションもしないと

 

とか

 

Terry さんが日本でそのサービスを

始めるなら競合は邪魔って思われるかな

 

とか

 

 

思っていたのですが

 

当の Terry さんはまず

ご自身の商売のことよりも

 

 

 

日本の馬たちのために

サドル・フィッテイングの概念を

広めたい

 

 

とのこと。

 

なので 12月の

サドル・フィッテイングに同行して

勉強させていただけることに

なりました。

 

 

勉強したい人のことは出来るだけ

サポートしたい

 

 

と。

本当にありがたいことです。

 

とりあえず写真係をしながら

ケーススタディ頑張ります!!

 

 

 

前回

馬場のトレーナーと Terry さんの

会話はそこそこ理解できたのですが

障害のトレーナーさんたちのお話は

ちんぷんかんぷんだったので

こんな本 ダウン を買ってお勉強することに。

 

 

 

 

 

障害馬の飛越時の

 

頸の筋肉群の使いかたとか

後肢の引きつけにどの筋肉を使うか

 

とか

 

知らないと

フラットワークの意味もわからないし

鞍が動きをよりよくサポートするには

どうあるべきなのかわからない。

 

 

わたしのレベルでやるフラットワークは

脚 や 回転の扶助

バランスを起こす扶助への

反応の確認とリファインだけなので

 

障害馬を作ることはできないけど

馬を作る人が何を考えて

どんな運動メニューを組んでいるのか

話を聞いて理解はできないと。

 

 

 

馬場でも

海外のトレーナーたちはよく

 

 

「この馬のこの筋肉をもっと

こうしたくて、でもそのためには

まずこっちの筋肉を。。。」

 

 

というお話をしていたので

指摘されるまえに

自分でわかるようになりたいな〜

とも

以前から思っていて。

 

 

良きタイミングで 良き本を

手に取れた感じです。

 

英語かドイツ語で勉強しなきゃかと

思っていたので

日本語で出版されていたことに

多謝!ラブラブ です。

 

 

 

 

P.S.

 

鞍褥の

サドル・フィッティングはそれが

出来るモデルと出来ないモデルが

あります。

 

Terry さんが代理店を務める

メーカー以外の鞍でも可能なら

引き受けてもらえます。

 

 

もしかしたらまだ日程にゆとりも

あるかもしれないので

近隣の乗馬クラブに寄る

同日程で調整がつけば

いまから申し込んでも

見てもらうことも出来る、かも。

 

その場合、リンク先の HP より

Facebook で繋がって

メッセージを送るほうが早い、かな?

 

 

 

1つの鞍を複数のクラブの馬に

使いまわしたいときは

どの馬となら使いまわしが可能か

馬による微調整はどうしたらいいか

もアドバイスをもらえます。

 

鞍下にパッド敷きすぎて

かえって合わなくなっているケースも

日本では多々見かけるようなので

 

所属してらっしゃるクラブに

サドル・フィッターが来るときは

ついでに見てもらうことを

オススメします。

 

 

真面目なクラブさんは

会有馬用の鞍を

Terry さんが代理店を務める

メーカーのものに買い換え

全頭分は買えない代わり

使い回せる馬たちへの微調整の方法を

教わってらっしゃるところもありました。

 

この馬にはサドルパッド2枚に

その馬にはここに薄いタオルを入れて

などなど。

 

合いきっていない鞍でも

鞍褥以外の方法で

微調整できることもあります。

 

* ビジネス的に 1頭分の

微調整法のアドバイスのためだけに

来てもらうのは難しいでしょうから

興味のある方には

ホースメッセの講習会をオススメします♪

 

 

 

 

わたし自身は

ずーっと馬の背に合わせてない

鞍を使ってきましたからねぇ。

 

馬のため、馬のため言ったって

自分の愛馬精神なんて

所詮そんなもんだよね、と

いままでずーっと思ってました。

 

いつも同じ馬に乗るわけではないと

なかなか難しいですよね。

 

 

 

 

今回はおそらく多くの方にとって

耳が痛いことを書きましたが

 

本来どうあるべきなのか知るのは

大事ですけど

 

自分の体調や経済状態、

乗る頻度、環境などなどにより

無理なく出来ることからしか

やりようはありませんので

 

くれぐれもご自分や

所属クラブのトレーナーさんたちを

責めたりなさらないでくださいね。

 

 

少しつづ気づいたところから

無理せず出来ることから。

 

 

逆に

今後は より良い環境をお馬さんたちに

提供できる可能性が増えることを

喜びましょう♪