桜の開花が始まり、春の訪れを少しずつ感じる今日この頃。

 

例年なら、卒業式や入学式、春休みなどなど子どもたちにとってはひとつの大きな節目になる時期ではありますが、、、、今年はいつもとずいぶん異なりますよね。

 

連日の新型コロナウウイルスの話題で社会不安は増して、さまざまな情報に振り回されて落ち着かない毎日ですね。

 

このような感染症が大規模に流行しているなか、

感染拡大の防止に注意を払うことはとても大切なことですが、

身の安全だけではなく、心にもしっかりと目をむけて、ストレスもなるべく軽くしながら、皆でこの状況を乗り越えていけたらと切に思います。

 

今日はこのような特殊な状況において、特に子ども達の心の健康管理についてお話しします。

 

子ども達を取り巻く環境と言えば、、、

 

感染を拡大させない為に仕方ないとはいえ、生活の大半を過ごす場において突然の休校が始まり、長い休みを余儀なくされ、生活やコミュニケーションの機会が制限されています。

テレビやインターネットなど不安が増す多くの情報に晒され、頼りである周囲の大人たちの様子もなんだかいつもと違い、世の中全体が落ち着かない状態です。

 

このような状況下では、子どもたちにも大きなストレスがかかると予想されますし、子どもは大人に比べて表現方法が未熟ですから、大人が意識しなけれそのようなばサインに気づかず不調は見過ごされがちです。

 

そうならないためにも、周囲の大人達に知っておいて頂きたいこと、子ども達に気をつけてもらいたいことをまとめておきます。

 

メンタルヘルスの側面から気をつけることは、大きく3つあります。

 

①規則正しい生活をしましょう

②メディアに接する時間を減らしましょう

③家族や友達など親しい人と話す時間を持ち、孤立しないようにしましょう

 

 

 

①十分な睡眠、規則正しい食事、適度な運動は、そもそも子どもの発育において大切な柱ですし、免疫力向上という観点からも大事です。

 

また、家の中に閉じこもりっぱなしは、イライラなど、さまざまなメンタル不調の原因となります。

自転車に乗ったり、縄跳びをしたり、公園を走り回るなど人が密集しない広い場所でしっかり体を動かすことを心がけましょう。(ただし、風邪症状があるときは、人にウイルスを移さないために出かけず家で過ごしましょう。)

 

遊んだ後の、手洗い、手指消毒も忘れずに!

 

睡眠リズムが崩れてしまうと、新学年になってから登校しくくなってしまうなど不登校の原因となってしまうこともあります。

朝は、いつもの時間に起きるように心がけましょう。

 

 

②大人も同じですが暗い内容の情報ばかりだと不安が強くなってきます。気持ちがしんどくならないよう、入ってくる情報のコントロールするようにしましょう。そして、中立で正しいソースから情報を得るようにしましょう。

 

 

③人は親しい人と話す時間を持つことで安心感が得られます。そのような機会を意識的に作りましょう。

 

子ども達に特徴的なストレスに伴う心理的な反応の出方としては、

「いつも以上に甘えたがる」「心配や不安の訴えが多くなる」、「めそめそとよく泣くようになる」、「いらいらして怒りっぽくなる」、「おねしょが出現する」などです。

そういう場合は、決して突き放したりせず、いつも以上に丁寧に時間をかけて子ども達に接してください。それだけで多くの場合は回復しますが、難しい場合は専門家に相談しましょう。

 

 

 

子ども達の心のストレス反応の中には、周りの大人たちが早く気づき、うまく対処することで早期に回復していくものも多くあるので、注意点を知っておくと役に立ちます。

 

 

 

 子どもたちの生活の多くの時間を過ごす学校の先生方にも知っておいてもらった方がよいという観点から、Jascap(https://jascap.info/)の三国丘こころのクリニックの奥野正景先生先生と、高知大学医学部の高橋秀俊教授が教職員の方向けに詳細に分かりやすくパッケージを作成して下さいました。

リンク貼っておきます。宜しければご一度下さい。

 

↓↓↓

https://jascap.info/wp-content/uploads/2020/03/新型コロナに対する学校でのメンタルヘルス支援パッケージVer8.pdf

 

私からは、兵庫県はじめ芦屋市、西宮市、神戸市など近隣の教育委員会には送付させていただきました。

役立てていただけると有難いです。

 

 

 

ひびきこころのクリニック

http://hibiki-mental.com/

院長 安藤悦子