映画『ホワイトハウス・ダウン』をようやく観に行ってきた。
要するに「ダイハード」のホワイトハウス版みたいなストーリーだ。
(主人公が偶然そこに居合わせたことで、
酷い目に遭いながらもテロ事件を解決していくという
「巻き込まれ」型アクション・ストーリー)


$ウルペンのドリームピラミッド-ホワイトハウス・ダウン:1


「スター・ゲイト」以降、「インデペンデンス・デイ」、
「GODZILLA ゴジラ」、「デイ・アフター・トゥモロー」、
「2012」など、派手な天変地異や終末を描く
派手好きな大作映画の監督として知られている
ドイツ人の監督、ローランド・エメリッヒの最新作だ。

彼の映画は、どの映画もどこかしら設定上の無理
(物理的、状況的、歴史的な非常識)が見られるのも
彼の作品の特徴だが、
それでも映画館で観ている間は楽しませてくれる。
それを見つけ出すというのも、
彼の映画の捻った楽しみ方ではある。

ちなみに「インデペンデンス・デイ」では、
宇宙人をやっつけるのにアップルのノートパソコンから
宇宙人の母船へ「コンピューター・ウイルス」を送信して、
コントロールをシャット・ダウンさせる方法を取っていたが、
いつから宇宙人のコンピューターは
「iOS」を使っていたんだ?


相手の、それも宇宙人のコンピューターの
「OS]も不明な状況で、
地球の人間によって作って送信された
「ウィルス・プログラム」は、
宇宙人から見れば単なる雑音信号でしかなく、
しかもニューヨーク市と同じくらいの
巨大な宇宙船を作る技術があれば、
当然防御策は講じられているはずなのだが。

というわけで、今回も「あら捜し」の楽しみも
そこかしこにあった。

今回は、ホワイトハウス内にテロリストが進入し、
観光客や一部の職員を人質にして制圧し、
多額のお金と逃走用の飛行機を
アメリカ政府に要求するという設定だ。


映画の中でホワイトハウスの観光ガイドが、
観光客から「あのJFKとマリリン・モンローが
密会するために使った秘密の地下通路はあるの?」と聞かれ、
「そんなものはありません!」ときっぱり否定する場面があるのだが、
後半、その通路を主人公たちの逃走路として使う羽目になり、
暗に実在するんだよと観客に匂わせるシーンが出てくる。

しかし、これはウソだろう。
JFKは、ホワイトハウス内で女子大生の研修生や
ポルノ女優と実際にやっちゃったことが
後に当事者や警備担当者などがバラしており、
わざわざ秘密の地下通路なんて使う必要はなかったからだ。

さて、この種の映画(「ダイハード2」もそうだった)の定番だが、
信頼すべき身内に犯人の一味がいる。
それがようやくラストになって明かされる。

それが誰かを推理しながら観ていくのも面白いだろう。
でも、それは過去のエメリッヒ映画の定番の
「無理」があるだろうというパターンだ。

万が一、失敗したらと考えると、
そこまで思い切った手段に出れる政府要人なんている訳がないだろう!
(観ていない人で、これから観に行く人はそこんとこお楽しみに)

映画の定石でいくと、「えっ、この人なの?」っていうくらい、
悪人らしさを出していない影の薄い人が本当の首謀者なのだ。

さて、この映画、ローランド・エメリッヒが脚本を読んで、
即効で監督を承諾したこともあり、
かなり急ピッチで製作された映画だ。

主役を演じたチャニング・テイタムの
スケジュールが空いていたから主役を受けたというのが
本当のところだろう。
そうでなかったら、別の役者が演じていたはずだ。
彼はこういう偶然を前向きに捉えて、製作にも加わっている。
いずれ、監督や製作でも一旗上げたいと思っているに違いない。

さて、爆破されたり炎上するホワイトハウスだが、
警備上の問題で撮影許可は下りず、
ほとんどがCGで作られたホワイトハウスなのだが、
実に良くできている。
炎上して黒煙が吹き上がるシーンがあるのだが、
若干の不自然さが感じられた程度だ。

そして、観終わると気づくのが、
本当の主人公は、チャニング・テイタム扮する
ジョン・ケイルではなく、
その娘役のジョーイ・キングだということ。


$ウルペンのドリームピラミッド-ジョーイ・キンング:1


彼女の活躍がなければ、犯人の身元も分からず、
事件の解決も遅れていたし、
大統領も主人公も爆撃機によって攻撃されていたからだ。

$ウルペンのドリームピラミッド-ジョーイ・キング:2

<子役時代の安達裕美みたい>


今年の7月30日に14歳になったばかりの
新たなる凄い子役の登場だ。
お姉さんが二人いるが、そのハーレイ、ケリーも女優だ。


$ウルペンのドリームピラミッド-ジョーイ・キング:3


次のジョディ・フォスターになれるか?
彼女の次の出演作品は、
来月日本公開予定のホラー映画「死霊館」だ。