情報から感情移入へ:4


ティム・サンダース


ここで、Jeb Blount(ジェブ・ブロント)の

言葉に耳を傾けてみよう。

「ある日私は、"The Likeability of Factor"

(邦訳タイトル『好かれる人は得をする』)

の著者であるTim Sanders(ティム・サンダース)

と会う機会があった。


【好ましさ】についての

サンダースのダイナミックで魅力的なスピーチを

聴くめったにない貴重な体験だった。 

彼の話は、私を行動に駆り立てた。

ティムは、間違いなくそうしたんだ!

あなたが他の人から好かれれば好かれるほど、

あなたはより幸せになり、より健康になり、

より多くの友人を得て、成功する可能性が高くなる

ということだ。


The Likeability Factor: How to Boost Your L Fac.../Tim Sanders

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好かれる人は得をする!―仕事がぐんぐんうまくいく絶対法則/ティム サンダース
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私はセールスのプロとして、

彼の言うところの”L-Factor(好かれる要因)"が

新規の顧客をつかまえて、維持し続るというビジネスに

どう適用されるのだろうかと

すぐに考え始めた。

21世紀のセールスのプロが持っている素質って、

何だろうか?


さらに言えば、

すべてのビジネス・プロが持っている「強み」とは

何だろうか?


私は日常の細々したレベルにおいても確信しているが、

ビジネスとは、正に一人の人間が

もう一人の人間の抱えている問題を

解決してあげるということだ。


何百万回と繰り返されてきた

これらの一対一の相互作用は

あらゆるレベルにおいて、日々、

ビジネスと経済を活動を引き起こしてきたギアなのだ。

他でもない、セールスで重要なこととは

このことなのだ。


セールスとは、

実は思っている以上にかなりシンプルなのだ。

顧客の問題を解決すること、

そうすれば、彼らはあなたの解決策を買うということだ。


この正しいビジネスについての考え方が、

"People Buy You"プロジェクトのための転換点となった。

21世紀には、我々の歴史の他のいかなる時代よりも

対人関係が重要になると、私は確信している。


テクノロジーのパラドックスは

それが個人同士の相互作用を妨げるバリアを築きながらも、

同時に長い間コミュニケーションを遅くて、厄介で、

高価なものにしていたバリアを取り除いたということだ。


様々な点で、我々は素早いコミュニケーションと

遅れる反応という時代へ移行した。

テクノロジーは、実際に他の誰かと話したり、

顔を会わせる必要性すら取り除いてしまった。


我々のコミュニケーションの変化は

ビジネスのプロが、人間関係を構築するために

新しい技術を学んで実践する必要性があることを

明らかにした。

そして、それらは従来のコミュニケーション戦略に

さらなる価値を付け加えた」。


(つづく)


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コンピューター技術の発展が

我々のコミュニケーションを変えたのは確かだ。


手紙やはがきよりも電話の方が早いし、

電話よりもメールの方が正確に伝わる。

ツイッターなどでは、手紙や電話の時代では

考えられなかったくらい

同時に多数の人とコミュニケーションが可能となった。


反面、「ITオンチ」という人にとっては

逆にコミュニケーションのハードルが高くなってしまった。


そういう意味で、

テクノロジーというものは「諸刃の刃」と言える。


テクノロジーは使いこなしてこそ意味があるが、

逆に頼り過ぎても、あるべきコミュニケーションの姿から

遠ざかってしまう。


相手を「好ましい」と思うかどうかが

あらゆるビジネスの場面で重要な要素となっているのは

確かだが、それだけに、その「好ましさ」をどうやって

作り上げていくかが重要な課題となってくる。


人が買うのは、間違っても嫌いなヤツからではない。

好ましい相手からだ。

いくら安くても、嫌な相手からは

決して買ったりはしない。


例えあなたがWeb3.0の新たな戦略をとっていても

そこから見え隠れする、「あなた」が好かれなければ

意味はない。


押し付け(アウトバウンド)セールスの時代は

終わったのだ。

これからは、引き寄せ(インバウンド)セールスの

時代だ。


是非、「あなた」を買ってもらおう!