この記事は、中部大学教授、武田邦彦氏のブログから

記事の転載許可を得て、以前ネコペンギンのブログ

『幸せな成功のための魔法の杖』で連載しておりましたが、

2011年2月18日朝、アメブロによってそのブログが

突然削除されてしまい、ご紹介ができなくなってしまいました。


そこで、ウルフペンギンのこのブログで改めて

ご紹介していくことになりました。

なお、本文中の誤字脱字は訂正してありますが、

基本的に内容はそのままにしております。


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(放射線の問題が厳しく、

なかなかこの問題に手が回らないのですが。そうはいっても)

尖閣列島の帰属について、二回にわけて整理をしてきました。


台湾は歴史上、まだ「国」になったことがなく、

強いてどの国という答えをしなければならないとしたら

「日本」と答えざるを得ないことを書きました

(日本は台湾を取り返そうなどと言う心は一切、ありません)。



また「中国」というのは国ではなく、

支那人の定義によると「世界中はすべて中国だが、

当面は自分の力の及ぶ限り」という事であることも

明確に示しました。



「中国」というのは国の名前ではなく、

「概念」なのです。

中国人からいえば

「世界はすべて中国のもの」ということですが、

他の国の人から見ると自分勝手に見えます。



ウルペンのドリームピラミッド-尖閣諸島:1

尖閣列島は沖縄と台湾の近くなので、

「近く」という点では沖縄(日本)か台湾(日本)の

どちらかになりますので、どちらでも日本ということになります。


まず、ここまでで基礎的なことが分かった時点で、

だめ押しをして起きたいと思います。

1930年、日本陸軍が尖閣諸島の詳細な測量を行っています。

この測量が尖閣列島の最初の測量ですが、

もともと「他人の国を測量できない」というのは当たり前なので、

尖閣諸島は日本の領土だったことがハッキリします。



ウルペンのドリームピラミッド-尖閣諸島:2


この地図が陸軍の測量図で、

無人島の一つ一つを詳細に測量しています。

さすが軍隊ですね。


歴史的にそれまでまったくどの国にも所属せず、

かつ無人島だったのですから、

最初に測量をした国の所属であることは言うまでもありません。



次に、台湾は

サンフランシスコ条約で日本が放棄して当面、

アメリカをはじめとした連合国の信託統治になり、

その後、中華民国の人が移動してきて実効支配しています。


その意味では、台湾の最終的な帰属は

今の中華人民共和国(大陸)が決めることはできず、

中華民国(台湾)、アメリカ、そして日本が参加して

平和の内に最終決定することが必要でしょう。


くり返しますが、中華人民共和国は

台湾の帰属について口を出すことはできません。

その中華民国が自分の国土を示した切手をだしていますが、

その切手の中には尖閣諸島は含まれていません。

つまり、台湾の実質的な占拠者である中華民国ですら、

尖閣諸島は自分たちと関係がないとしているのです。



ウルペンのドリームピラミッド-尖閣諸島:3



ところで、中国大陸では

「尖閣問題で日本人をバッシング」という事件が続いています。


確かに支那人からみると

「世界はどこでも中国」と思っているのでしょうが、

人の領土を勝手に自分たちのものとして、

それを守らないから乱暴狼藉をするというのは

感心したことでありません。


中国大陸の人も国際常識がある人や

人格者もおられると思いますので、

「全世界は中国ではない」と言うことぐらいは

国民に説明する必要があるでしょう。


日本はきわめてハッキリした態度で臨むべきです。

日本人は誰もが地主の許可さえあれば

尖閣諸島に上陸できますし、

付近の海域は日本の領海です。


このところを日本がハッキリできなければ、

中国と正反対で

「日本人は日本の国土を世界共通のものと思っている」

と言うことになります。


「tdyno.236-(4:47).mp3」をダウンロード


(平成24年9月14日)
武田邦彦


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中国も問題だが、この日本にも問題がある。


「ことなかれ主義」、

「問題先送り」、

「寝た子を起こすな」

などなど・・・。


日本の政治家が、こういう考え方を外交で多用するから

G8サミットなどで、「金づる」として笑顔で

迎えてくれても、後ろを向いた瞬間

相手は舌を出しているのだ。


先ずは、きちんとした資料を基に

学校教育の現場で中学校レベルから

子どもたちにしっかり事実を教えていく必要がある。


でないと、この国が、今、ゆっくりと沈みつつあるのを

止めることは出来ないだろう。


by ウルフペンギン