映画『グリーンマイル』、『アルマゲドン』などで知られる
俳優のMichael Clarke Duncan
(マイケル・クラーク・ダンカン)が
現地時間3日、ロサンゼルス市内の病院で亡くなった。
享年54歳(1957年12月10日生まれ)。
<映画『グリーン・マイル』から。左はトム・ハンクス>
<映画『スコーピオン・キング』から。左は主演のザ・ロック)
<ザ・ロックとの記念写真>
<映画『PLANET OF THE APES/猿の惑星』から>
身長196cm、体重145kgの巨漢で、スクリーンに登場すると
存在感があった。
苦労しながら俳優になって、下積みのあと
ブルース・ウィリスに認められたことは有名。
シングルマザーのもと、シカゴの貧民街で幼少期を過ごし、
高校ではフットボールを経験するも、母の忠告で断念。
進学したアルコーン州立大学は、
母の病気のために退学している。
地元シカゴのガス会社や警備会社、飛行機会社や
バーの用心棒稼業で母親の治療費を稼ぎ、
その後、母の全快を待って
俳優になるためにハリウッドに向かう。
ハリウッドでは、小さな役をもらいながら
要人(ウィル・スミスやマーティン・ローレンス、
ジェイミー・フォックスなど)のボディーガードで
生計を立てていたという。
1995年の『フライデー』でスクリーンデビューを果たす。
『アルマゲドン』(1998)で共演したブルース・ウィリスは、
ダンカンの才能を高く評価し、
『ブレックファースト・オブ・チャンピオンズ』(1999)や
『隣のヒットマン』(2000)、『シン・シティ』(2005)の
4本の映画に一緒に出演させている。
また、『グリーンマイル』のコーフィー役を、
監督フランク・ダラボンに強く推薦したのも彼だ。
『アルマゲドン』の撮影中に『グリーンマイル』の企画の話を聞き、
共に撮影中であったダンカンに話を持ちかけたという。
2000年4月に『グリーンマイル』のプロモーションのために
初来日を果たす。
その際にはパークハイアット東京で記者会見が行われ、
女優の田中麗奈が花束贈呈の助っ人として会場に駆けつけた。
面白いエピソードとして、
俳優として映画に出られたことがうれしくて、
通りを歩いていて
彼をフル・ネームで呼んでくれた人なら誰だろうと
その人に5ドルあげていたという話がある。
また、1980年代半ばに彼は
アメリカン・プロ・フットボール・チームの
シカゴ・ベアーズでの守備担当のLB(ラインバッカー)として
入団テストを受けたのだが、彼を見たコーチが、
攻撃担当のTE(タイトエンド:タックルの外側)としての
可能性を評価したため、入団とはならなかったこともあった。
ダンカンは7月に心臓発作を起こし、入院していたこともあり、
一時回復するも、完全には回復していなかったらしい
(再入院直後の死亡)。
こういう巨漢ながら演技のうまい俳優が、老年となって
どんな渋い演技を見せてくれるのかと期待していたのに
残念だ。
主な出演映画作品(アニメの声優は除く)
ブルワース
Bulworth(1998)
アルマゲドン
Armageddon(1998)
グリーンマイル
The Green Mile(1999)
ブレックファースト・オブ・チャンピオンズ
Breakfast of Champions(1999)
隣のヒットマン
The Whole Nine Yards(2000)
スポット
See Spot Run(2001)
キャッツ & ドッグス
Cats & Dogs(2001) - 声の出演
PLANET OF THE APES/猿の惑星
Planet of the Apes(2001)
スコーピオン・キング
The Scorpion King(2002)
デアデビル
Daredevil (2003)
恋のミニスカウエポン
D.E.B.S.(2004)
ヘッドハンター
PURSUED(2004)
シン・シティ
Sin City(2005)
アイランド
The Island (2005)
恋愛ルーキーズ
School for Scoundrels (2006)
タラデガ・ナイト オーバルの狼
Talladega Nights: The Ballad of Ricky Bobby (2006)
ミート・ザ・ジェンキンズ
Welcome Home, Roscoe Jenkins (2008)
ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー
Street Fighter:The Legend of Chun-Li (2009)
キャッツ&ドッグス 地球最大の肉球大戦争
Cats & Dogs: The Revenge of Kitty Galore (2010) - 声の出演
グリーン・ランタン
Green Lantern (2011) - 声の出演