ロンドン・オリンピックで
日本のお家芸とも言える
男子柔道で金メダルがゼロだった!
今回は、「判定」で「主審」と「副審」
との判断の違いだけでなく、
「Jury(ジュリー)」という新たな視点
(ビデオチェックあり)からの「判断」が
大きく注目された。
中でも一番の注目試合は、
柔道男子66キロ級、海老沼匡選手の準々決勝戦で、
1度は判定で韓国の曺準好に
3人の審判の青旗が揚がったが、
「ジュリー」から異議が出て、
最終的には判定がひっくり返り、
白旗(海老沼)が勝ったという試合だ。
この時の「ジュリー」の抗議は当然で、
効果のポイントが取り消されはしたが、
海老沼が押しに押していたのは
誰の目にも明らかだった。
テレビや翌日の新聞の論調では、
体操男子でも点数が修正されたり、
審判の権威がなくなるといって
判定の変更が批判されていた。
それでも、陸上競技や水泳競技と違って
角度によって技の決まり具合が
よく見えなかったりすることが起こるのが
柔道やボクシングなどの
一対一で戦う競技なのだが、
反面、技の芸術性という要素も
評価となるため、柔道や体操などでは
ビデオ判定が絶対とも言えない。
誤審だったのではと思えるような
試合をなくすという意味では必要な制度だが、
責任の範囲がまだ曖昧な部分があるようだ。
「ジュリー」というのは、
我々素人目には、
「審判」を「審判」する人っていう風に見える。
「主審」の「判定能力」がもっと高ければ
こういった問題は起こらなかったはずだ。
そういう意味で、
「ジュリー」の権限が必要以上に行使されると
その都度試合が中断し、
双方の選手にとって精神的な緊張感や
集中力が途切れ、観ている方も白ける上、
その後の試合結果にも影響を及ぼすという
問題点も指摘されている。
さて、この「Jury(ジュリー)」だが
元々は、ラテン語から派生した言葉で
裁判などでの素人からなる
「陪審」たちのことだ。
アメリカでの裁判に関わるニュースや
映画、ドラマなどでもよく耳にするのが、
この「陪審員」だ。
そこから、広くスポーツなどでの
上級審査員などもこう呼ばれるようになった。
柔道では、2007年より導入された
「審判制度」により
新たに加えられた審判委員のことをいう
(バレーボールやスキー競技における
「最高責任者」もジュリーと呼ばれる)。
柔道では、従来は主審1人、副審2人でのみ
判定していたが、
00年のシドニー五輪100キロ超級決勝で
篠原信一に下された判定問題を機に、
世界大会やオオリンピックなどの
大きな大会では
3人のジュリーが置かれるようになった。
この方も「ジュリー」と言われるが、
「ザ・タイガース」結成時に、彼が
女優ジュリー・アンドリュースの
ファンだったことから、
自分で付けたニックネームだ。
<ジュリーこと、沢田研二>
「ジュリー~~~~~!」