「民主主義」とは、「結果主義」ではない。

「プロセス主義」なのだ。


結果が、民衆にとって都合が悪くても

その結果に至るプロセスが正しければ

立派に「民主主義」と言える。


当然のことながら、

その「プロセス」に掛かる時間は

「二の次」である。


「民主主義」とは、

「素早く結果を出すこと」ではないからだ。


「民主主義」の「プロセス」とは、

「話し合い」であり、意見が対立する場合は、

お互いが相手を説得することで

最終的に意見の一致に集約させる「プロセス」なのだ。


但し、意見の集約のために掛かる時間が

無限大になってしまえば、現実的ではない。

何も決まらないということだからだ。

そこで、どうしても意見の集約(一致)に至らない場合は、

最後の手段として「多数決」という方法がとられる。


これらの一連の「プロセス」が

「民主主義」なのだ。


民衆による「選挙」という「プロセス」が正しくても

結果として選ばれた政治家が、民衆の意見に背いた場合は、

正しい「プロセス」に従って、民衆は、次の選挙で、

その政治家を落選させればいい。


ここでの「民衆の意見」とは、「マニフェスト」でもある。

選挙民(民衆)は、

各政党のマニフェストに従って判断して投票するわけで、

当選した政治家が

そのマニフェストに反する意見を主張したり

行動すれば、それは残念ながら、

選んだ選挙民(民衆)の判断が間違っていた

ということになる。


この場合は、選挙民(民衆)は

次の選挙でその政治家に投票しないということで

民主主義の「プロセス」が守られるということになる。


但し、そのためには

どの政治家が正しいか、あるいは間違っているか

正確な情報が民衆に伝わっていなければならない。


それでこそ、選挙民(民衆)自身の責任で

政治家の良し悪しの判断に基づいて

次の選挙での投票に反映させることが可能となる。


「民主党」の「民主」が、

この「民主主義」の「民主」だと思っていたとしたら

大間違いだ。


衆に要な真実を知らせない愚

それが、「民主党」なのだ。


つまり、「民主党」とは、「非民主党」なのだ。


昨今、マスコミで話題となっている

「消費税増税」問題が、政局の道具と化しているが、

それ自体の良し悪しかどうかの判断に関しても

民衆には正確な情報が伝えられていない。


この国の本当の財政状態はどうなっているのか?

官房機密費の蓄えは実際にはいくらあるのか?

いつになったら、財政赤字は解消されるのか?


「民主党」と「自民党」に、大きな違いはない!

どちらも「与党」になれば、

所属国会議員は「オイシイ」という思いが

共通してあるからだ。


昔、与党だった「自民党」がしていたことを、

今、与党の「民主党」がしているに過ぎない。


愚かな政治家を選んだツケは

選んだ選挙民に跳ね返ってくるが、

それに気づいて次の選挙で

そんな愚かな政治家を落選させればいいだけのことだが、

愚かな政治家のおかげで

選挙民まで愚かになってしまっていれば

この国は間違いなく緩やかに破滅へと向かう。