CAPTER ONE


The Secret Word:1


If I have no other qualities

I can succeed with love alone.

Without it I will fail though I possess all the knowledge

and skills of the world.


I will greet this day with love in my heart.


by Og Mandino


他のいかなる特質がなくても、

私は愛だけで成功することが出来ます。

例え世界についてのあらゆる知識と技術を

持っていても、それなしでは、

私は失敗するでしょう。


私は、心の中の愛で今日この日を迎えます。


by オグ・マンディーノ



私が堂々とした聖スティーブン教会大聖堂の中に

足を踏み入れたのは、

寒くて空気の澄んだ冬の午後でした。

(訳注:St. Stephen's Cathedralは、

ドイツ語ではStephansdom=シュテファン大聖堂)


そこは、絵のようなウィーン(オーストリア)の

まさしく一番目に付く場所でした。


ロウソクとベンチに囲まれた

若きマザー・テレサの簡素な額縁の写真に

すぐに魅入ってしまい、思わずはっとしたのを覚えています。


私はこの小さい女性の大きな人生

(言葉以上にはるかに大きなことを成した人)

の影響について静かに考えてみました。


彼女は、善行を相次いで行うことによって

世界を変えただけでなく、

「Don't talk; just do(話さず、ただ実行してください)」と

ささやくことでも知られていました。

ナイキのスローガン「Just do it」のずっと前のことです。


自分自身の子どもがいなかったマザー・テレサは、

「大きな愛で小さなことをする」というマントラを

生涯に渡って有言実行してみせ、

母親のいない人の母親になったのです。


「Doing」、 「Acting」、 「Serving」

これらの言葉は、

世界へ向けての彼女の名刺となりました。


私は、彼女のレガシィー(遺産)と

「do more doing(もっとする)」とコミットすることで

インスパイアされた大聖堂を後にしました。


聖スティーブン教会の荘厳な尖塔に囲まれて、

自分がさらなる高みに達して、

行く手に現れる機会に気づくということが、

どういうものか知りたいと熱望しました。


私は、その時、特別な何かが起ころうとしているという

心強い感覚を覚えたのです。


その後、家で待っている愛する家族のために

クリスマス・プレゼントを買おうと

その方角へ歩きだしたのを覚えています。


私は、特別な何かを見つけようとして、

多くのギフトショップや歩道沿いのカフェを通り過ぎて、

路地やわき道をうろうろし始めました。


大聖堂から玉石舗装の石畳を歩いていて、

宝石ボックスを連想させるウィンドーディスプレーのある、

店の前で私は足を止めました。

ただ、そこは織物店でした。


光沢のある絹とカラフルなリンネル類から反射している光は、

私の目を引きつけ、私のハートを引寄せました。

娘のSeason(シーズン)のウェディングドレス用の

最高の生地を見つけられることを願って、

私は店に入りました。


世界の至る所から集められた材料の

カラフルな生地の見本をじっくり見ながら、

私はまるでプリンセスになったような娘を

心に思い描いていました。


それは、彼女の理想の男性が

誓いと希望の新しい旅立ちへと彼女をエスコートする間、

彼女はその美しい微笑で、つられ笑いを周囲に引き起こしている

というものでした。


辿っていた道が

自分の人生で最も意味がある贈り物の1つの発見に通じるとは、

私はまだ完全に知りませんでした。

この贈り物は、

言葉(永遠にその人の人生を変える力を伴った言葉)というフォームで

パッケージされて、やって来るのです。


(つづく)


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訳注:

シュテファン大聖堂(独Stephansdom)は

オーストリアの首都ウィーンにあるゴシック様式の大聖堂。

ウィーン大司教区の司教座聖堂である。

シュテファン寺院とも呼ばれる。


ウィーンのシンボルで、その観光名所のひとつ。

この聖堂を含むリンク(Ring)と呼ばれるウィーン歴史地区は

2001年にユネスコの世界遺産に登録された。


ハプスブルク家の歴代君主の墓所であるほか、

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトと

コンスタンツェ・ウェーバーの結婚式が行われ、

また葬儀が行われた聖堂としても知られている。


オーストリア公ルドルフ4世の命によって建造されたこの聖堂は、

1359年に65年がかりで南塔が完成。

107メートルの高さを持ち、教会の塔としては

ウルム大聖堂(161メートル)、

ケルン大聖堂(157メートル)についで

世界で3番目の高さがある。


2008年1月16日にはサラ・ブライトマンが

ここでコンサートを開催している。

この模様は2009年にNHK-BSで放映され、

DVDとしても発売されている。


余談だが、この本を手にしたとき、

私は偶然にもこのサラ・ブライトマンのDVDを観ていた。

シンクロニシティを感じたのは言うまでもない。



ウルペンのドリームピラミッド-シュテファン大聖堂


シンフォニー~ライヴ・イン・ウィーン~ [DVD]/サラ・ブライトマン

¥3,800
Amazon.co.jp


参考文献:

Aspire: Discovering Your Purpose Through the Po.../Kevin Hall
¥2,038
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例え10年前のことであろうとも、

「その人」のおかげで何かが上手くいったり、

勇気をもらったり、癒されたとしたら、

今、改めて電話で「感謝の気持ち」を

伝えよう。


遠方なら、手紙を書いてみよう。

近くなら、会いに行ってみよう。


そういう「感謝訪問」によって、

感謝のきっかけとなった出来事が

もう一度鮮明に思い出されるはずだ。


あなたがいくつであろうと、

今それをすれば、間違いなく

今の自分が幸せだということを

しみじみと実感できるだろう。


人は知らない間に誰かを支え、

同時に誰かに支えられていることを知れば、

生まれてきて良かったと思えるはずだ。


by ウルフペンギン