何かを作るときは、

あなたは同時に何か他のものを作っています。

たった一つだけ何かを作るということは

できないのです。


すべての物には、副産物があるからです。

注意深くて創造的なビジネス・マインドなら、

これらの副産物を見つけて、機会を発見します。


材木産業は、さらなる利益のために、

使われて不要となったもの

(おがくず、チップ、裁断されて残った木片)

を売っています。


これらの副産物は

人工暖炉用丸太、コンクリートの型枠、氷の保温、

根の覆い、パーティクルボード、燃料その他と

様々なところで数多く見かけます。

(訳注:これらの全てが副産物だとは限らないが、

少なくともそういう使い方をされるケースは多い)


ところが、恐らくあなたは

何も製造していないでしょう。

それは、あなたの副産物を見つけることを

難しくしているに過ぎません。


材木会社の人々は、

自分たちの浪費が気になります。

彼らは、おがくずを無視することができないのです。


しかし、あなたは自分の副産物を見ようとはしません。

多分、あなたは自分ではどんな副産物も

生み出していないとさえ思っているはずです。

しかし、それは近視眼的な考えです。


我々の最新の本”Getting Real”も副産物でした。

でも我々はそうとは知らずにその本を書いたのです。

会社や建物、ソフトウェアすらも、

実際に仕事を始めるに当たって無用だと

我々は書きました。


我々は、最初にそのことをブログに投稿し、、

それからワークショップ・シリーズを始め、

それからpdfファイルを作成し、

最後にその知識をペーパーバックで

出版したのです。


その副産物が、「37 signals」という会社となり

直接的に100万ドル以上の収益となり、

間接的には恐らくさらにもう100万ドル以上の

利益を生んでくれました。



『REWORK』という本もまた、副産物なのです。



(つづく)


======================


大抵のビジネスにおいて、最初から計画通りに

何もかもがうまくいったケースは少ない。


最初のプランを「Aプラン」だとすれば、

そこから派生した「Bプラン」で成功したケースが

結構多いのだ。


もちろん、自分の考えたビジネス・プランで

絶対成功してやると考えるのが普通だが、

意外とそのビジネス・プランを実行して行く過程で

生まれたモノが、大きな成功のタネになったりする。


常に、市場だけでなく自分のビジネスの周辺にも

目を光らせておくこと。


折角生まれた副産物に気が付かなかった

なんてことはもったいないではないか!


誰かの描いた金儲けのシナリオに

無批判で乗っかるのではなく、

あなたのオリジナル・アイデアを基に

ビジネスを小さく立ち上げよう。


そのためには、

世間の反応、いや、友人、知人、

そして家族や親戚の反応などに

左右されてはいけない。


あなたのアイデアを形にしよう!

広い世界では、

そのアイデアを今も待ち焦がれている

人たちがいるはずだ。


さぁ、ビジネスを立ち上げよう!


但し、何やってもいいというわけではない。

各人の強みを生かした上で、

市場の「ウォンツ」(「ニーズ」ではない)に

フォーカスしたビジネスを始める必要がある。


その辺りのノウハウをこれからも紹介していこう。


=====================


Jason Fried(ジェイソン・フリード)と

David Heinemeier Hansson(デイビッド・H・ハンソン)

という若者が1999年に、Webデザインの

コンサルタント会社を立ち上げた時、

全社員は彼らを含めてたったの3人だけだった。

(成功した今でも社員は20名に満たない!)


ウルペンのドリームピラミッド-Jason Fried

<JKason Fried>



ウルペンのドリームピラミッド-David H. Hansson

<david Heinemeier Hansson>


ところが、彼らの会社、「37signals 」は、

彼ら自身が作り出した様々なWebツール、

中でも「Basecamp 」が評判となり、

今では世界中にユーザーが3万人以上にも

なっている。


さらに、彼らが発信するブログも評判となり、

読者との交流からまた新たなサービスを

誕生させたりもしている。


そんな成功した彼らが、

「起業してやろう」と思っている人たちへの

率直なアドバイス(従来とは違った視点から

ビジネス・チャンスを見つけて

成長させていったノウハウも含めて)が

評判になっている。


このブログ記事は、

そんな彼らの考え方を含めて

これまでに自分でビジネスを立ち上げようなどと

夢にすら見なかった人々や、

既に会社を立ち上げて成功させ

成長させている人たちとは明らかに違う人たち

のために書くブログ記事だ。


そう、これから「成功しよう」という意欲があり、

一歩踏み出そうと決意した人たちのための

ものだ。


当然、古い価値観の人が読めば、

「そんなバカな!」とか、

「それはたまたまうまくいったんだよ」とか、

「誰にも出来るわけじゃないよ」

といった反応を示すかもしれない。

いや、もしかして、怒りだすかもしれない。


そういう意味では、

この記事は「毒」になる可能性もある。

但し、大抵の「薬」に「副作用」があるように、

「毒」は使いようによっては「薬」になることを

忘れてはいけない。


あなたにとって、「毒」となるか、「薬」となるか、

読んで試してみるといい。



参考文献:『REWORK』

Rework/Jason Fried

¥1,845
Amazon.co.jp