UnMarketing(アンマーケティング)

UnMarketing: Stop Marketing. Start Engaging./Scott Stratten
¥2,035
Amazon.co.jp

UnMarketingは、Marketingに否定の接頭語「Un」を付けて

従来のマーケティングの考え方を否定し、超えた

新たな考え方であり、ノウハウでもある。

これは、この本の著者、Scott Strattenの造語である。


ウルペンのドリームピラミッド-Scott Stratten

<Scott Stratten>



第二章 専門家の言葉:2


購買の階層ピラミッドから学んだことを

思い出しましょう。


(訳注:ここで、もう一度、図1.1をお見せします)


ウルペンのドリームピラミッド-Hierarchy of Buying:3



図1.1<画像をクリックすれば拡大表示されます>



何かを購入する必要性に迫られた時、

人は最初に自分が知っていて、信用していて、

そして好きな人から買おうとします。


あなたの業界で、あなたやあなたの会社が

ピラミッドの上位にいるほど

あなたは、競争を避けることができるのです。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ある特定の分野での最高の専門家だと

自己主張する人々は、

他にもいる専門家を無視するかのごとく、

よくそう主張します。


こういう人たちは、自分がトップだと宣言する際に、

自分がある特定のことについて

最も知っているとか、全部知っているなどと主張します。


でも実際には、誰もそう主張することができません。


マーケティング・ツールがそうであるように、

ほとんどの産業は常に変化し、

進化しているからです。


もちろん、顧客もまた必要に応じて

変化しています。


ソーシャル・メディアにおいて

ソーシャル・メディアの専門家だと自己主張する

彼もしくは彼女は、ちょっと前なら

存在していなかった専門家であり、

最も避けなければならない相手です。


あなたが自分自身を専門家と呼ぶ誰かを雇おうと

考えているならやめることです。

私には分かるんです、なぜなら

私自身がソーシャル・メディアの専門家とか

グル(導師)とか言われて時々不愉快になるからです。


私は、リレーションシップ・マーケティングや

ソーシャル・メディアを使いこなすための

素晴らしいツールとしての専門家の1人に過ぎません。


しかし自分のために、専門家だと

自己主張することは、その業界自体に

夢中になっている人に対して害を及ぼすことに

なるでしょう。


あなたが自分の業界での専門家の一人だと名乗るのを

一体何が止めているのでしょうか?

専門家になるということに、公式な認定はありません。

あなたはメールで証明書を貰えるわけでもなく、

クッキー(*)で認証してもらえるわけでもありません。

その一人であると言うとき、あなたは専門家です。


私がどうやって、

リレーションシップ・マーケティングもしくは

UnMarketingの専門家になったか、分かります?

自分で「私がその一人だ!」と言ったのです!


これは、

あなたが何も知らない何かの分野での

専門家になることができるという意味ではありません。

専門家は、特定の分野での経験または

トレーニングを経てきているからです。


一旦、

専門家はどうあるべきかという考えを固めても、

専門家を名乗るための確信が持てないならば、

あなたは本当に自分自身を見つめ直す必要があります。


「自分がすることが得意だと思わなければ、

なぜ、私の顧客は私を雇おうとするんだろうか?」と、

あなたは尋ねなければなりません。


一旦ある分野で認められた専門家になることが

あなたにとって必要なことの一つだという

事実を認めたならば、

あなたが今の仕事を離れて素晴らしいスタートを切るためには、

今「認められる」ということに注目して欲しいのです。


それがあなた自身の気持ちの上での専門家

ということならば、相手が誰であろうとも

それが少しも役に立つことはないということであり、

そういう考えは常に多くの人々に起こります。

(訳注:自己満足の「自称専門家」)


あなたは単に、

「私は専門家です」と人々に話すことによって

専門家になれるわけではありません。


人々があなたに向かって「専門家だ」と言い、

その人が他の人にあなたのことを「専門家だ」と言い、

あなたがそうすることが得意な場合、

他の人はあなたのことを

「そうすることの専門家だ」と言うでしょう。

(訳注:これでようやくあなたは「専門家」なのだ)


それゆえ、あなたが今までに得た知識で

自分自身を特徴付けることに集中して、さらに

その知識を使って無条件で

他の人を助けようとしてみてください。

(訳注:最初から自分のノウハウを金で売ろうとはしないこと)


あなたのいる業界で、長期間に渡って

誰もが認める専門家として自分自身を

位置づけるだけでなく、そこにもっと留まるためにも、

そして、最適な将来に向かって進んでいくように

自分を位置づけるためにも、

私がこの本で紹介するノウハウを是非使ってください。


それは、結局のところ、

他の人々を無条件で支援するために

あなたが得た知識や体験で、他の人と自分自身を

大きく差別化するということなのです。


(つづく)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


(*)Cookie(クッキー):

Webサイトの提供者が、Webブラウザを通じて

訪問者のコンピュータに一時的にデータを書き込んで

保存させるしくみのこと。


Cookieには、ユーザに関する情報や最後にサイトを訪れた日時、

そのサイトの訪問回数などを記録しておくことができる。

Cookieはユーザの識別に使われ、認証システムや、

WWWによるサービスをユーザごとにカスタマイズする

パーソナライズシステムの要素技術として利用される。


==========================


その世界での「専門家」だと言われたければ、

あなた自身が、その分野で本当に、

誰にも負けないくらいの知識と経験があると

自負する必要がある。


「空威張り」ではダメなのだ。


その上で、先ずは無償で(そうタダで)、

その知識と経験を生かして誰かを助けてあげること。


直接でなくてもいい。

無料でノウハウの一部を公開するWebサイトやブログ。

無料の小冊子を作成し、申し込みがあった人や企業に

送付する・・・。

などいくらでも考えられる。


あなたが税理士として独立したければ、

「悪い税理士の見分け方」という無料小冊子を

そこから信頼と評判が生まれる。

あなたは、自信を持って

その道のプロの「一人です」と言えばいい。


その上で、さらに対外的な信用度を上げたければ、

関連した分野で一般人でも加入可能な学会や協会に

参加し、その学会や協会の会員である旨を

さりげなくアピールするというのもいいだろう。


あなたのビジネスにおいて、

生涯に渡ってリピートし、

繰り返し新たな顧客を紹介してくれる、

そんな理想的な顧客を

どうやって獲得し維持し続けるのか、

それをこの本、「UNMARKETING」から

少しずつ紹介していこう。



by ウルフペンギン