あなたは、たくさんの素晴らしいアイディアを

一度に投入する事で

くだらない製品をマジで実際に作ることが

できます。


要するにあなたは、やりたいことを

全部やれるわけではなく、

またうまくやれるわけでもありません。

あなたには、時間、資源、能力、

そしてフォーカスに制限があるからです。


一つのことを正しく実行するのは

十分に難しいことです。

同時に10のことをやろうとしてるって?

忘れることです。


それで、あなたのお気に入りの(アイデアの)一部を

より大きな利益のために犠牲にしてください。

あなたの野心を半分にカットしてください。


できそこない(a half-assed)の全体より

最高の半分(a kick-ass half)の方が

間違いなくうまくいくからです。


どういう方法であれ、

一旦、あなたが何かの展望を得れば、

あなたの素晴らしいアイディアの大部分は

それほど素晴らしいとは思えなくなるでしょう。


もし、そのアイデアが

本当にとても素晴らしいものならば、

後になってからいつだって

あなたはそれを実行することができるはずです。

今度は、もっとハードルが低くなって、

多くの部分で磨きがかかるからです。


ディレクターは、

素晴らしい映画を製作するために、

よくできたシーンをカットしました。


ミュージシャンは、

素晴らしいアルバムを製作するために、

よくできたトラックを外しました。


作家は、偉大な本を書くために

よくできたページを削除しました。


我々は、最終校正で

この本の次章~最終章を半分にカットしました。

57,000語から約27,000語にまで。


我々を信用してください、

それが、この本にとって一番よかったのです。


だからこそ、

あなたも切り捨てるようにして欲しいのです。


単によいだけというものを取り除くことによって

偉大なるスタートに立てるのです。



(つづく)

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「あれもこれもしよう」というのは、

結局は「あれもダメ、これもダメ」ということに

なりがちだ。


それなのに、多くの起業家は

ついつい「どうせ作るなら、あれも入れてこれも入れて」

という風にしがちだ。


結果、全方位的で、狙いがあやふやな製品や

サービスが出来上がるというわけだ。


創業時は想像以上にエネルギーが必要だ。

そのエネルギーを分散させてはいけない。

「これができないとビジネスを始める意味がない」

ということに、とことんフォーカスすべきなのだ。


どうしてもやりたいビジネス・プランが複数あるなら

優先順位をつけて、一つずつ実行していくこと。

当初は思いつかなかったアイデアが

後になって思いついたり、

有能な人材と出会えるようになることが多いからだ。

その結果、当初は難しかったことも

後になれば、ずっと楽にできるようになるのだ。

誰かの描いた金儲けのシナリオに

無批判で乗っかるのではなく、

あなたのオリジナル・アイデアを基に

ビジネスを小さく立ち上げよう。


そのためには、

世間の反応、いや、友人、知人、

そして家族や親戚の反応などに

左右されてはいけない。


あなたのアイデアを形にしよう!

広い世界では、

そのアイデアを今も待ち焦がれている

人たちがいるはずだ。


さぁ、ビジネスを立ち上げよう!


但し、何やってもいいというわけではない。

各人の強みを生かした上で、

市場の「ウォンツ」(「ニーズ」ではない)に

フォーカスしたビジネスを始める必要がある。


その辺りのノウハウをこれからも紹介していこう。


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Jason Fried(ジェイソン・フリード)と

David Heinemeier Hansson(デイビッド・H・ハンソン)

という若者が1999年に、Webデザインの

コンサルタント会社を立ち上げた時、

全社員は彼らを含めてたったの3人だけだった。

(成功した今でも社員は20名に満たない!)


ウルペンのドリームピラミッド-Jason Fried

<JKason Fried>



ウルペンのドリームピラミッド-David H. Hansson

<david Heinemeier Hansson>


ところが、彼らの会社、「37signals 」は、

彼ら自身が作り出した様々なWebツール、

中でも「Basecamp 」が評判となり、

今では世界中にユーザーが3万人以上にも

なっている。


さらに、彼らが発信するブログも評判となり、

読者との交流からまた新たなサービスを

誕生させたりもしている。


そんな成功した彼らが、

「起業してやろう」と思っている人たちへの

率直なアドバイス(従来とは違った視点から

ビジネス・チャンスを見つけて

成長させていったノウハウも含めて)が

評判になっている。


このブログ記事は、

そんな彼らの考え方を含めて

これまでに自分でビジネスを立ち上げようなどと

夢にすら見なかった人々や、

既に会社を立ち上げて成功させ

成長させている人たちとは明らかに違う人たち

のために書くブログ記事だ。


そう、これから「成功しよう」という意欲があり、

一歩踏み出そうと決意した人たちのための

ものだ。


当然、古い価値観の人が読めば、

「そんなバカな!」とか、

「それはたまたまうまくいったんだよ」とか、

「誰にも出来るわけじゃないよ」

といった反応を示すかもしれない。

いや、もしかして、怒りだすかもしれない。


そういう意味では、

この記事は「毒」になる可能性もある。

但し、大抵の「薬」に「副作用」があるように、

「毒」は使いようによっては「薬」になることを

忘れてはいけない。


あなたにとって、「毒」となるか、「薬」となるか、

読んで試してみるといい。



参考文献:『REWORK』

Rework/Jason Fried

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