あなたがよく訊かれるもう一つのことは、

「あなたの出口戦略は、何ですか?」です。


ビジネスが始まったばかりのときでさえ、

あなたはそう訊かれるはずです。


いかにして自分たちがそこから離れるか

という知識なしには、

何かを構築し始めることが出来ない

人たちと一緒いるのはなぜですか?


急ぐ必要は、何でしょう?


あなたが飛び込む前に

いかにして出るかを考えているならば、

あなたの優先事項は

バランスが狂ってしまうでしょう。


崩壊を前提とした関係になってもらえますか?


最初のデートで結婚前の取り決めを

書いてもらえますか?


結婚式の朝に、

離婚弁護士と会ってもらえますか?


正直言って、それは馬鹿げていますよね?


大事なのは、出口戦略ではなく

コミットメント戦略なのです。


船に跳び乗る(持場を去る)ことではなく、

自分のプロジェクトを成長させ、

成功させる方法について、

考えなければなりません。


全体の戦略が何らかの離脱に基づく場合、

チャンスがあるとすれば、

あなたが最初にいた場所から

遠くへ行こうとしないという場合です。


あなたは、売り払うことに

非常に多くの情熱を傾けている

ビジネスマンかもしれません。


しかし、それが叶えられる確率は、

とても小さいものです。


どこかの大手企業がやって来て、

あなたの望みを全て叶えてくれるという

わずかな可能性だけがあります。


多分、1,000分の1か、10,000分の1の確率で。


さらに、会社を設立するときに、

手っ取り早く儲けようとすれば

あなたは間違ったことを強調してしまいます。


どうしたら顧客が

あなたを愛してくれるかということに

フォーカスする代わりに、

誰が自分のビジネスを買ってくれるかについて

あなたは心配するのです。


それは、あなたをさらに悩ます事になる

間違ったことなのです。


そして、あなたがこのアドバイスを無視して、

パパッとうまくやれると言ったとしましょう。

あなたはビジネスを構築しては、それを売って、

嬉しい振り込み日がやってきます。

それから、何を?


どこかの島へ行って一日中、

Piña Colada(ピニャ・コラーダ:カクテルの一種)を

飲むつもりですか?(*)


それは、あなたを本当に安心させますか?


お金は、あなたを本当に幸せにしますか?


実際にやっていて楽しくて、

信じるビジネスを運営することよりも

そういうことが好きだと、

あなたは確信していますか?


そういうわけで、あなたは、

すべて売り払って半年間は引退して、

それからまたゲームに戻ってきた

ビジネス・オーナーについての話を

よく聞かされることになるでしょう。


彼らは、自ら与えたものを失ったことに

気が付くのです。

そして、大抵は、

自分たちがビジネスを始めた頃よりも

つまらないビジネスで帰り咲くのです。


そんな野郎になってはいけません。


あなたがなんとかうまくビジネスを

回転させられるようになったら、

是非、そのまま継続することです。


チャンスは、それほど頻繁にはやって来ません。

間違っても、あなたは、

ビジネスを放り出した人にはならないでください。


(つづく)


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*Piña Colada(ピニャ・コラーダ):カクテルの1種。

ラムをベースに、パイナップルジュースとココナッツミルクを

砕いた氷と一緒にシェイクして作るロングドリンク。


黄白色で甘みが強い。

Piña Coladaは、スペイン語で

「うらごししたパイナップル」の意味。


材料として、パイナップルの果肉をよくすりつぶし、

裏漉ししたジュースを材料とすることに由来する。



ウルペンのドリームピラミッド-ピニャ・コラーダ


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日本ではまだ少ないが、

アメリカでは、最初から自分でベンチャー・ビジネスを立ち上げて

そこそこ軌道に載せられたら、そのビジネスを丸ごと売却して

多額の資金を得て、30代で引退し、南の島などへ移住して

毎日毎晩好きなことをして暮らすことを夢見ている若者は

多い。


本当にそうなるのは、限りなくゼロに近い(ゼロじゃないから

そういう人は後を絶たないのだが・・・)。


最初から、いずれ売却しようと考えていたら、

果たしてどれだけ本気でビジネスに打ち込めるだろうか?


他の人には出来ていないことを、

あなたが今やっているとしたら、

それがあなたを成功に近づけるのだ。


誰かの描いた金儲けのシナリオに

無批判で乗っかるのではなく、

あなたのオリジナル・アイデアを基に

ビジネスを小さく立ち上げよう。


そのためには、

世間の反応、いや、友人、知人、

そして家族や親戚の反応などに

左右されてはいけない。


あなたのアイデアを形にしよう!

広い世界では、

そのアイデアを今も待ち焦がれている

人たちがいるはずだ。


さぁ、ビジネスを立ち上げよう!


但し、何やってもいいというわけではない。

各人の強みを生かした上で、

市場の「ウォンツ」(「ニーズ」ではない)に

フォーカスしたビジネスを始める必要がある。


その辺りのノウハウをこれからも紹介していこう。


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Jason Fried(ジェイソン・フリード)と

David Heinemeier Hansson(デイビッド・H・ハンソン)

という若者が1999年に、Webデザインの

コンサルタント会社を立ち上げた時、

全社員は彼らを含めてたったの3人だけだった。

(成功した今でも社員は20名に満たない!)


ウルペンのドリームピラミッド-Jason Fried

<JKason Fried>



ウルペンのドリームピラミッド-David H. Hansson

<david Heinemeier Hansson>


ところが、彼らの会社、「37signals 」は、

彼ら自身が作り出した様々なWebツール、

中でも「Basecamp 」が評判となり、

今では世界中にユーザーが3万人以上にも

なっている。


さらに、彼らが発信するブログも評判となり、

読者との交流からまた新たなサービスを

誕生させたりもしている。


そんな成功した彼らが、

「起業してやろう」と思っている人たちへの

率直なアドバイス(従来とは違った視点から

ビジネス・チャンスを見つけて

成長させていったノウハウも含めて)が

評判になっている。


このブログ記事は、

そんな彼らの考え方を含めて

これまでに自分でビジネスを立ち上げようなどと

夢にすら見なかった人々や、

既に会社を立ち上げて成功させ

成長させている人たちとは明らかに違う人たち

のために書くブログ記事だ。


そう、これから「成功しよう」という意欲があり、

一歩踏み出そうと決意した人たちのための

ものだ。


当然、古い価値観の人が読めば、

「そんなバカな!」とか、

「それはたまたまうまくいったんだよ」とか、

「誰にも出来るわけじゃないよ」

といった反応を示すかもしれない。

いや、もしかして、怒りだすかもしれない。


そういう意味では、

この記事は「毒」になる可能性もある。

但し、大抵の「薬」に「副作用」があるように、

「毒」は使いようによっては「薬」になることを

忘れてはいけない。


あなたにとって、「毒」となるか、「薬」となるか、

読んで試してみるといい。



参考文献:『REWORK』

Rework/Jason Fried

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