UnMarketing(アンマーケティング)


UnMarketing: Stop Marketing. Start Engaging./Scott Stratten

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UnMarketingは、Marketingに否定の接頭語「Un」を付けて

従来のマーケティングの考え方を否定し、

さらにそこから超えた考え方であり、ノウハウでもある。

これは、この本の著者、Scott Strattenの造語である。



ウルペンのドリームピラミッド-Scott Stratten

<Scott Stratten>


第一章 購入の階層構造:1


私は、千人以上のビジネス・オーナーに

「なぜ、あなたは買うのですか?」と尋ねました。


結果は、図1.1を見てください。



ウルペンのドリームピラミッド-Hierarchy of Buying:3
図1.1<画像をクリックすれば拡大表示されます>


何かを購入する必要性に迫られた時、

人は最初に自分が知っていて、信用していて、

そして好きな人から買おうとします。


あなたの業界で、あなたやあなたの会社が

ピラミッドの上位にいるほど

あなたは、競争を避けることができるのです。


では、トップから順に紹介していきましょう。


1.Current satisfied customer

(現在満足している顧客):

明らかに、すでにあなたから製品やサービズを購入していて、

しかも今現在満足している人なら、

次もあなたから買ってくれるはずです。


ここでのキィーワードは、「満足している」です。

こういう顧客は良く見かけますが、

だからと言って、

これは彼らが幸せであることを意味している

わけではありません。


2.Referral by a trusted source

(信頼できる情報源からの紹介):
私は自分が持っていない何かが必要になったとき、

私が最初にすることは、

それを扱っている業者を知っていそうな

信頼できる知人に尋ねることです。


でも、

フェイスブックやツイッターのようなサイトなら

もっと簡単です。
私はたった数分で

大量の推薦情報を得ることができます。


誰かがあなたの業界で

どこがいいのか推薦してもらおうとしたとき

あなた(の会社)はそのリストのトップに

名前が出て来るでしょうか?



3.Current relationship but have yet to purchase

(現在関係あるもまだ購入していない):

潜在的顧客というのは、

あなたを知っていって、信用しながらも

まだあなたから買っていないという顧客です。


それはそれで、オーケイなんです。

ここでのキィーは、

彼らがあなたの製品やサービスに必要性を感じた時、

彼らの心の正面にあなたがいるということです。


4.Recognized expert in the field

(フィールドで認められた専門家):

あなたは既にプラットフォームを構築し、

有益な助言と気の利いた一言でもって

あなたの業界へと導くために

首尾一貫して、潜在的顧客の前にいる必要があります。


あなたが求めているのは、

「こいつ(あるいは彼女)は、

自分たちが何について話しているか分かっている!

私も彼らについてもっと知る必要があるんだ」

と言ってくれる市場(人たち)なのです。

(訳注:あなたやあなたの会社が、その業界での

エキスパートだと認識されるということです。)


これが正しく実行されれば、

漠然とした潜在的見込み客をさらに上位の階層の

Current relationship 現在のリレーションシップ)」へと

導くことができるようになります。


(つづく)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


本当は、1の階層の上に、もう一段階層がある。

それは、「信者」だ。


例えて言えば、

スティーブ・ジョブズをまるで神のように称え、

アップルの新製品を次々に購入するような人たちのことだ。


業界やマスコミでその会社の製品がどう批評されようとも

まったく気にならないというレベルの継続的購入者でもある。

企業は、熱烈な阪神タイガース・ファンのように、

周囲に口コミで広げてくれる人たちを潜在的に求めている。


また、「信頼できる」情報源というのもクセモノなのだ。


情報が溢れているインターネットでは、

簡単に必要な情報が集められるが、

その信頼性は磐石ではない。


ウィキペディアに書かれていることの中にも

間違いは多い。


ましてや、自社製品を売らんがために

「サクラ」を使って、自社製品について

好意的な内容や評価をブログやツイッターに

書き込ませるケースも多い。


必ず複数の情報源に当たって

情報の信頼性を確保すべきだ。



同様に、あるいはそれ以上に

テレビや全国紙、週刊紙などの記事にも

一旦は疑い、出来れば自分で調べ直すくらいの

用心深さは大事だ。


用心しすぎて困ることはないが、

軽率に信じて、後で間違いだったと分かったときは

情報源以上にその情報を発信したあなたの

信頼性も低くなるからだ。

あなたのビジネスにおいて、

生涯に渡ってリピートし、

繰り返し新たな顧客を紹介してくれる、

そんな理想的な顧客を

どうやって獲得し維持し続けるのか、

それをこの本、「UNMARKETING」から

少しずつ紹介していこう。


by ウルフペンギン