7.企業内叛乱


You're taking the Ship?

Yes, mutiny!

Pass the word.


from film”Mutiny on the Bounty”(1935)


お前たちは船に乗り込んだか?

よし、叛乱を起こしてくれ!

命令を伝える。


映画「戦艦バウンティ号の叛乱」(1935年公開)より(*)



英国海軍においては、どんな言葉でさえ

「叛乱を起こす」というほど

危険な言葉はありませんでした。


兵士たちが口にする「叛乱」という囁きは、

それだけでも「反逆罪」となったのです。

結果は、即行でした。

「ヤツらを桁端(こうたん)からつるせ!」(**)


21世紀の従業員の場合は、

少し様子が違います。


もちろん、産業の海軍大将や

商業のキャプテン(船長)はまだ存在しますが、

影響力のバランスは、今では

根本的に異なっています。


今日では、成功した組織は、

多くの(さらに対立する)意見を

取り入れることによってもっと栄えます。


組織は、戦略を立て、議論を求めます。

賢明なリーダーは、異論がとても好きです・・・

もちろん、ある程度ならということですが。


ある戦略が採用され、

計画をちゃんと実行するためには

組織にとってはコンセンサスが必要です。


この目的の統一は、

組織の人間関係において

いくつかの問題の火種となり得ます。

特に計画が実行される前に、

逆の意見を持っていた人々にとって、

問題となるでしょう。


このステージにおいて、

皆を船に乗せる(計画に賛成させる)ことが

リーダーの仕事です。

人々を脅かす(船のタラップの会社バージョン)より、

ポジティブ・インセンティブは、

はるかに効果的です。



にんじんアクション:


次に、戦略とあなたの意見が一致しないとき、

以下のことを忘れないでください。


計画が最終的に出航しなければ、

それでOKです。

しかし、

あなたがその計画を沈没させたければ、

それはOKでありません。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


戦艦バウンティ号の叛乱

18世紀末近く、タヒチ島からジャマイカ島に向かって

南海を航行中のイギリス軍艦バウンティ号の

プライ艦長に船員たちが反乱を起こした事件をもとに

チャールズ・ノードホフとジェームズ・ノーマン・ホールが

書いたベストセラー小説の映画化。


フランク・ロイドの監督、ブライ艦長役のチャールズ・ロートンと

航海士クリスチャン役のクラーク・ゲーブルの顔合わせと

両者の熱演が話題を呼んだ。


この反乱を題材にした映画はこの後2度製作されたが、

1984年版は本作とは異なる原作の映画化である。


戦艦バウンティ号の叛乱 [DVD]/チャールズ・ロートン

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**yard arm/桁端(こうたん)

下記図の「1」の部分



ウルペンのドリームピラミッド-yard arm

組織で何かの戦略を立てて実行する際は、

リーダーは、メンバーから様々な意見を

出させるようにした上で、

最終的に組織員の気持ちと行動を

一つの目的に向けて統一させておく

必要がある。


この気持ちの統一を怠ると

水面下で不満がくすぶり、

結果として効率の悪い戦略になってしまう。


もちろん、リーダーは、

昔の軍隊の将校などのように、

「とにかくやれと言われたらやるんだ!」

と、強引にやらせても、

部下の気持ちが積極的に関与しようという

ところまで高まっていないと、

単に効率が悪くなるだけでなく、

組織全体がギクシャクしたものとなる。


その戦略に異議を唱えたり、

別の計画案を言った者に対しては、

計画実行前にとことん話し合って

気持ちの統一を図っておく必要がある。


でないと、その部下は

無意識のうちに間違ったり、

遅れたりしてしまうようになる可能性が

あるからだ。


多少時間をかけても、

組織全員の気持ちを統一させることが

最優先なのだ。


それが出来れば、

計画は半ば成功したも同然と言える。


あなたがその違った意見の持ち主の場合。

結果的にその計画が実行されないとなれば

そのままでもいいが、

万が一、実行されてから頓挫させてやろうと

思えたならば、計画を実行させてはならない。



by ウルフペンギン