この記事は、中部大学教授、武田邦彦氏のブログから

記事の転載許可を得て、以前ネコペンギンのブログ

『幸せな成功のための魔法の杖』で連載しておりましたが、

2011年2月18日朝、アメブロによってそのブログが

突然削除されてしまい、ご紹介ができなくなってしまいました。


そこで、ウルフペンギンのこのブログで改めて

ご紹介していくことになりました。

なお、本文中の誤字脱字は訂正してありますが、

基本的に内容はそのままにしております。


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福島原発から白煙が出ていることや、

4号機が不安定であることなど、

原発のことが気になっている人が多いようです。


でも、原発はそれほど心配は要りません。


というのは、

「原発はなぜ危ないのか?」ということを

考えて見るとわかります。


・・・


原発は運転中に、ウラン235が「核分裂」して、

「強い放射線を出す物質」ができます。

運転している限り、ずっと出ます。


強い放射線を出すということは、

「すぐ壊れて放射線を出さない物質になる」

ということですので、1ヶ月も経つとかなり減ります。


実際のデータを見てみますと、

福島原発の中の放射性物質の量は、

3月中旬と4月中旬を比較すると

1ヶ月で10分の1に減っています。


これは、

「原発の運転(核分裂)が止まれば、

放射性物質の生産が止まる」ということです。

つまり、新たに放射性物質が作られなくなるので、

だんだん、少なくなっているのです。


つまり、

福島原発の中にある放射性物質の量が減ると

「見かけも小さくなる」とすると、4月中旬にすでに

「最初の10分の1ぐらいの大きさ」になっているのです。


今ではさらに小さく、1000分の1ぐらいでしょう。

つまり、すでに福島原発は最初から見ると

1000分の1ぐらいの大きさしかない原発ですから、

あまり心配はないということです。


どうしても心配な方は、


1) マスク(インフルエンザ用)、


2) 風向きに注意しておく


の2つをしておき、万万が一大量の漏洩があったら、

風向きに対して横に10キロも移動すれば

ほとんど被曝はしません。


3月末から、何回も「原発が危険」、

「再臨界か?」などと警告が出され、

そのたびに不安になっている人がおられますが、

このブログでずっと言ってきたように、

すでに福島原発は3月ほどの力は無いため、

「マスクと風向き」があれば大丈夫です。


・・・・・・・・・


ところで、6月に入って、

第二段の放射性チリの移動が始まったようです。


比較的危険なところ、


1) 従来からの注意する場所、


2) 谷あいの道(丘の上から徐々に下に落ちてきている)、

地形が凹みになっているところ、


3) これまで放射線が低かったところが、

量は少ないが少しずつ増えている(周辺、まだ危険ではない)、


4) 相変わらず、何の根拠もなく

「健康に影響がない」という東京都の通達などが未だにでている、


5) 相変わらず、放射性物質を含む食材を給食や生協を通じて、

子供達に食べさせている、


一方、放射線を避ける方法など、


1) 放射線の高いところでも、

コンクリートで密閉性の高いスーパー、公共の建物、

学校などで床などをよく掃除しているところ

(人が靴につけて放射性物質を運び込んでくるので、

それを丁寧に拭いているところは

放射線の量が小さい傾向があります)、


2) 4階以上の高いところ

(すでに、空気中には放射性物質はほとんど無く、

地面にあるので、地面から遠いところの方が放射線が低い)、


3) ホットスポットの周辺でも放射線の低いところがある、


つまり、谷間や凹み、それに上の1)から3)を有効に活かせば

被曝量が減ることになります。


・・・ということは、今は・・・


●従来通り、公園、道ばたのヤブ、道路の側溝と舛、

吹きだまり、雨樋の下などは近づかないこと、


●谷間や凹みに長くいない、


●綺麗に掃除されたスーパーや

放射線に注意している学校などで時間を潰す、


●高い場所にいるように工夫をする、


●ホットスポットの人は、

買い物や子供を遊びに連れて行くときには

付近に行かずに車や電車で、ホットスポットを外す


などが良いと思います。


・・・・・・


最後に、「内部被曝+外部被曝」で

1年1ミリシーベルトを越える可能性のあるところなどの人に対して、


「健康に問題は無い」、「特に注意はしなくてよい」


と言っている人

(政府、東京都、自治体、教育委員会、その他の人たち)は、

放射線障害が起こったときに

最終的な責任をとる準備をしておいてください。


(平成23年6月22日 午後2時 執筆)

武田邦彦


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「武士に二言はない」とは、

武士は信義に厚いので、

いったん言った言葉を取り消すようなことはしないということ。


この国に、

精神的な侍(さむらい)がいなくなってしまって久しい。


多くの情報の発信元である、テレビや全国紙で

見聞きし読むことができる政治家の発言が

まるで「前言記憶にない」と言うかのごとく、

平気で前言を翻してばかりだ。


この国の政治家のトップにいる首相からしてそうなので

その下にいる幹事長や官房長官、各大臣や副大臣、

地方自治体の首長なども、官僚や御用学者までもが

己の話した「前言」に全く無頓着だ!


こういう連中が、その場しのぎの言葉だけで

適当にやり過ごそうとする。


そういう状況をリアルタイムで見ていた子どもたちは

そういう大人たち同様に、己の「前言」に何一つ

こだわることがなくなってしまった。


政治家が首長が官僚が、大手企業の社長が、

何かを言うということは、その言葉は非常に重い

ということを忘れてはいけない。


万が一、その前言を翻す必要が生じたら

素直に謝る必要がある。

そして、その前言を言ったときから

ずっと同じ役職に付いていたとしたら

謝ってから、職を辞するべきであろう。

(江戸時代なら、場合によっては、

それだけで切腹ものだったのだから)


それができてこそ、ようやく「侍」の端っこに

並ぶことができる。


侍は、どんなに困窮しようとも

金で魂を売ったりはしないものだ!


今こそ、この国に必要なのは

真の侍精神を持った政治家だ!


by ウルフペンギン