4月5日付けで、
農水省が全国の食品小売業団体に対して
ある公文書を発表した。
それを農林水産省のホームページ
から
全文ご紹介しよう。
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別記食品小売業関係団体の代表者 宛て
23総合第46号
平成23年4月5日
農林水産省総合食料局流通課長
市町村単位等県を分割した区域ごとに行う
出荷制限等への対応について(協力依頼)
日頃より、食品流通行政につきまして、
御理解と御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、東京電力福島第一原子力発電所事故
(以下「福島原子力発電所事故」という。)に関連して、
3月21日以降、県域単位で野菜等の
出荷制限・摂取制限(以下「出荷制限等」という。)の
指示が行われてきましたが、
4月4日、原子力災害対策本部において、
野菜等の出荷制限等の設定・解除の対象区域については、
汚染区域の広がりや集荷実態等を踏まえ、
市町村単位等県を分割した区域毎に
行うことも可能とされました。
これを受け、同日、原子力災害対策本部長から、
千葉県知事に対して、
[1]香取市及び多古町において産出されたホウレンソウ、
[2]旭市において産出されたホウレンソウ、チンゲンサイ、
シュンギク、サンチュ、セルリー及びパセリを対象に、
出荷制限の指示が行われたところであります。
農林水産省といたしましては、
これまで福島原子力発電所事故を踏まえ、
生鮮食料品等の円滑な流通・消費に資する観点から、
食品流通関係団体に対して、
随時、放射性物質の検査結果や
出荷制限等に関する情報を
お知らせしてきたところであります。
つきましては、今回の出荷制限の指示を含めて
今後、市町村単位等県を分割した区域毎に、
野菜等の出荷制限等の設定・解除の指示が
行われることが考えられますので、
消費者が科学的・客観的な根拠に基づいて
適切に対処していただけるよう、
野菜等の販売時における産地名の掲示等について、
御配慮をお願いいたします。
なお、このことを貴団体の会員企業に対し、
御周知いただくよう、よろしくお願いいたします。
別記
財団法人食品流通構造改善促進機構
財団法人食料農商交流協会
全国水産物商業協同組合連合会
全国青果物商業協同組合連合会
日本果物商業協同組合連合会
全国小売市場総連合会
社団法人新日本スーパーマーケット協会
社団法人日本ショッピングセンター協会
社団法人日本フランチャイズチェーン協会
社団法人日本ボランタリー・チェーン協会
日本スーパーマーケット協会
日本小売業協会
日本百貨店協会
日本チェーンストア協会
協同組合セルコチェーン
全日食チェーン商業協同組合連合会
無添加食品販売協同組合
オール日本スーパーマーケット協会
日本生活協同組合連合会
日本チェーンドラッグストア協会
株式会社八社会
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この公文命令書のどこが問題なのか?
農林水産省総合食料局流通課がわざわざ
引いたアンダーラインに注目して欲しい。
消費者が科学的・客観的な根拠に基づいて
適切に対処していただけるよう、
野菜等の販売時における産地名の掲示等について、
御配慮をお願いいたします。
いかにも官僚的な表現だが、
要するにこういうことだ。
貴協会加盟店舗で販売する生鮮食品は、
消費者が(政府が発表するデータを鵜呑みにして)
(素人が)科学的・客観的に、購入すべきかどうか
(随時)適切に(売り場で判断)対処してしまうので、
お野菜などの販売時の表示については、
特に産地名の表示には充分気配りをしないと、
売り上げが落ちますよ。
つまり、我々のこの通達の真意をちゃんと
理解して、産地表示をごまかさないと
貴社店舗だって売り上げ減で困るでしょうし、
協力してくれないと、生産者も我々も
困るんですよ、いいですね。
ということである。
「御配慮をお願いいたします」という言葉は、
「お願い」ではなく、「やれ!」という命令なのだ。
それが、「官僚言葉」なのだ。
実際、この通達直後に上記団体役員が
農水省に呼ばれて、
「真意」を念押しされている!
なんちゅうヤツらだ!!