ビジネス界において、

「失敗」は期待される「通過儀礼」に

なってしまいました。

新たに立ち上げられたビジネスの

10中8,9が失敗するというように、

あなたは常に聞かされてきたはずです。


あなたは、自分のビジネスの可能性が

ほんのわずかしかないと言われたことが

あるはずです。

あるいは、「失敗が個性を作り上げる」

とさえ言われたかも知れません。


「早いうちに失敗して、頻繁に失敗すべきだ」

と、人々はアドバイスしたりします。


広まった「失敗」のうわさを、

例え吸い込んでも広げたりしないこと。

できれば吸い込まないでください。


統計によってダマされないでください。

他人の失敗は、

まさしく他の人の失敗なのです。


他の人が、

自分たちの製品を世に出すことができなくても、

それはあなたとは無関係です。

他の人が、

チームを編成することができなくても、

それはあなたとは無関係です。

他の人が、自分たちのサービスに

適切な価格を付けられなくても、

それはあなたとは無関係です。


他の人が、

手間隙掛けた以上のものを

得られなかったら・・・・

多分、あなたがそれを手に入れられます。


もう一つの一般的な誤解:

「あなたは、ミスから学ぶ必要があります」


あなたは、ミスから一体何を

学ぶつもりですか?

あなたは、二度とするべきでない何かについて

学ぶかもしれません。

しかし、それが

どれくらい大事だというのでしょう?


あなたは、自分が次に何をすべきか

まだ十分わかっていないのです。


あなたの「大成功」から得られる学びと

それを比較してみてください。

「成功」は、

あなたに本当の「弾薬」を与えます。


何かがうまくいったときには、

あなたは何が効果的だったのかについて

理解しています。

その結果、あなたは

再びそれをすることができます。

そして、二回目は、

あなたは多分以前よりもっとうまく

やれるでしょう。


「失敗」は、

「成功」の必要条件でありません。


すでに成功した起業家は、

今度はもっと成功しやすいということが

ハーヴァード・ビジネス・スクールでの調査で

明らかになりました(そんな彼らの

将来の会社での成功率は34%でした)。


しかし、初めて会社を

倒産させてしまった起業家が、

次の会社を立ち上げて成功する確率は

初めて会社を立ち上げた人たちと

ほとんど同じ確率(23%)だったのです。

つまり、以前に失敗した人々は、

これまでに全く試みもしなかった人々と

同じ成功確率なのです。

「成功」は、実際に重要な経験なのです。

それは、

思いもかけないことであってはいけません。

それは、正に自然の法則です。

進化は、過去の「失敗」に囚われることは

ありません。

それは常に、

うまくいったことに基づいています。


もちろん、あなたもそうでなければなりません。


(つづく)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


上記のハーヴァード・ビジネス・スクールでの

調査結果は、2009年3月21日付けの

「ニューヨーク・タイムス」紙上で発表された、

Leslie Berlinの"Try, Try Again, or Maybe Not,"

という記事からの引用。


「失敗は成功の元」とは、

昔からよく言われてきたが

「成功はもっと成功の元」だということだ。


ビジネス書には、

ビジネスでの失敗例もよく紹介されている。

失敗した商品やサービス、投資。

失敗した企業合併や買収。


これらの実話を読むのは面白い。

所詮、「他人の失敗は密の味」だからだ。

それは、何度読んでもあなたの体験には

ならない。

なぜなら、そこには失敗のあらゆることが

事細かく紹介されているわけではないからだ。


何度読んでも、

追体験したような気にさせられるに過ぎない。


それよりも、

実際に自分で失敗した方が学びは大きい。


しかし、もっと有効なのは、

とりあえず「成功」することだ。


「成功」の体験は、

次の成功への大きな踏み台となるからだ。


そのためには、

世間の反応、いや、友人、知人、

そして家族や親戚の反応などに

左右されてはいけない。


あなたのアイデアを形にしよう!

広い世界では、

そのアイデアを今も待ち焦がれている

人たちがいるはずだ。


さぁ、ビジネスを立ち上げよう!


但し、何やってもいいというわけではない。

各人の強みを生かした上で、

市場の「ウォンツ」(「ニーズ」ではない)に

フォーカスしたビジネスを始める必要がある。


その辺りのノウハウを徐々に紹介していく予定だ。


=====================


Jason Fried(ジェイソン・フリード)と

David Heinemeier Hansson(デイビッド・H・ハンソン)

という若者が1999年に、Webデザインの

コンサルタント会社を立ち上げた時、

全社員は彼らを含めてたったの3人だけだった。

(成功した今でも社員は20名に満たない!)



ウルペンのドリームピラミッド-Jason Fried

<JKason Fried>



ウルペンのドリームピラミッド-David H. Hansson

<david Heinemeier Hansson>


ところが、彼らの会社、「37signals 」は、

彼ら自身が作り出した様々なWebツール、

中でも「Basecamp 」が評判となり、

今では世界中にユーザーが3万人以上にも

なっている。


さらに、彼らが発信するブログも評判となり、

読者との交流からまた新たなサービスを

誕生させたりもしている。


そんな成功した彼らが、

「起業してやろう」と思っている人たちへの

率直なアドバイス(従来とは違った視点から

ビジネス・チャンスを見つけて

成長させていったノウハウも含めて)が

評判になっている。


このブログ記事は、

そんな彼らの考え方を含めて

これまでに自分でビジネスを立ち上げようなどと

夢にすら見なかった人々や、

既に会社を立ち上げて成功させ

成長させている人たちとは明らかに違う人たち

のために書くブログ記事だ。


そう、これから「成功しよう」という意欲があり、

一歩踏み出そうと決意した人たちのための

ものだ。


当然、古い価値観の人が読めば、

「そんなバカな!」とか、

「それはたまたまうまくいったんだよ」とか、

「誰にも出来るわけじゃないよ」

といった反応を示すかもしれない。

いや、もしかして、怒りだすかもしれない。


そういう意味では、

この記事は「毒」になる可能性もある。

但し、大抵の「薬」に「副作用」があるように、

「毒」は使いようによっては「薬」になることを

忘れてはいけない。


あなたにとって、「毒」となるか、「薬」となるか、

読んで試してみるといい。



参考文献:『REWORK』

Rework/Jason Fried
¥1,845
Amazon.co.jp