前回、「Web 2.0」で見落としがちな

大きな五つの限界というものを列挙した。


1.飽和


2.誤解


3.時間


4.相互作用


5.開放性


今回は、3.の「時間」ということについて述べる。



時間


時間もまた、「Web 2.0」における制限要因なのだ。


Web上での人々の繋がりが益々「密」になり、

おかげで、我々は様々な雑音

(「ブログ」や「なう」に書いた記事へのコメント、

Flickr【オンライン写真アルバム・サービズ】にアップした

自分の写真についての質問、あるいは

Wikipediaのある項目のアップデートなど)によって

益々気が散るようになってしまった。


おまけに、「ピグ」だの「ブーシュカ」だの「モグ」だの、

アメブロによって仕掛けられた、これらの「お遊び」に

まともに全部関わっていたら、

時間はいくらあっても足りないくらいだ。


これらの「ゲーム」が楽しく、つい嵌(はま)ってしまうのは、

人との繫がりを感じ取れるからに他ならない。


そこから言えることは、人々が

お互いの「つながり」度合いの密度を上げることで、

さらに忙しくなり、残された時間はどんどん

少なくなっていくということだ。


つまり、Web上での親密度を上げてゆくことで

実際に人と会う時間が

どんどん減っていくという自己矛盾が起こるのだ。


(つづく)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


[Web 2.0」の手軽さゆえ、

人々は安易に関わり、次第に深くのめりこんでいく。


結果、本当に必要なことのために使える時間が

次第に減っていくということになる。


仕掛ける側(例:アメブロなど)からすれば、

「してやったり」だろうが、

仕掛けられる側からすれば、

その仕掛けに安易に踊らされてはいけない。


気づかないうちに、

「目的」と「手段」が入れ替わってしまうからだ。