前回、「Web 2.0」で見落としがちな

大きな五つの限界というものを列挙した。


1.飽和


2.誤解


3.時間


4.相互作用


5.開放性


今回は、2.の「誤解」ということについて述べる。



誤解


「Web 2.0」0についての一般的な誤解は、

難しい問題をも新たに引き起こした。

あなたは「MySpace」のような、

SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)の利用者は、

大半が10代の若者で、ポルノなどの画像が無差別に

交換されているといった話を聞いたことがあるだろうか?


もちろん、これはまったくの誤解だ。

しかし、世の中には、そう信じている人たちが

世界中で何百万人といるのだ。


彼らは、「Web 2.0」マーケティングを使いこなせるように

なるのが、非常に難しい人たちだ。


確かに、「メディア」は、

「Web 2.0」についての素晴らしさを多少は報道してくれる。

問題は、悪意を持ったほんの一部の人々が、

その素晴らしさを損ねることができるということだ。


ありえる話だが、

中国に住んでいる14歳の子どもが、ある日

コンピュータ・ウイルスを作って世界中にバラまくことだって

起こりえる。


そうなると、突然、誰のパソコンであれ感染すれば、

保存していたファイルを開けられなくなったり、

最悪、HD(ハードディスク)が破壊され、

全ての機能が使えなくなったりするのだ。


(つづく)


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確かに、「マイスペース」、「フェイスブック」、「ミクシィー」などの

SNSは、誰にも使いこなせそうで、

実際、世界中で何億人もの人々が活用している。


しかし、その反面、

使ってみたいと思うものの、

使いこなせるところまでたどり着けず

挫折してしまった人もまた多いのだ。


「Web 2.0」で、ネットの世界が広がったと思うのは

ある意味では真実だが、

視点を変えるとそれが誤解だと分かる。


現実には、「ネット難民」も増えているのだ。


また、教育関係者の間では、

「ネット=悪」といった思い込みが強く、

様々なケースでの規制強化も広がってきているのも、

事実なのだ。