今まで頑張ってきた自分を褒めてあげたり、
自分にも結構イケてるところがあるじゃない、
などと自分に対してポジティブになろうとしても
人によっては、過去の失敗の記憶が
邪魔して、なかなか自分に素直になれない
場合がある。
仕事で失敗して、
上司にこっぴどく叱られたりすると、
「私ってなんてダメなんだろう」とか、
「俺って、この仕事に向いてないんだろうな」
などと、つい思ってしまう。
そういうことは、誰にだって起こることだ。
但し、そういう体験を
あまり引きずらない人もいれば、
反面、いつまでも、何度も繰り返し、
思いだしては落ち込む人もいる。
それは、表現を変えれば、
「感情に流される」ということだ。
感情(気分)をさっと切り替えられる人は、
例え一時的に感情的になっても、
すぐに冷静になって、出来事事態を
別の視点から眺めることができる人なのだ。
「上司の言うことももっともだよね。
叱ってくれたのは、俺に頑張って欲しいって
本気で思ってくれているのかも。
ならば、次はその期待にしっかりと応えよう」
というように考えられる。
こういう思考習慣ができていない人は
どうしたらいいのだろうか?
方法は、大きく二つ。
1.空間的距離をおいてみる。
2.時間的距離をおいてみる。
1の場合は、
「別の人ならどう考えるだろうか?」とか、
「亡くなったおじいちゃんならどう思っただろうか?」、
「スティーブ・ジョブズなら、どうしてただろうか?」
と、自分に問いかけてみることだ。
最初は、意識してでも問いかけるようにしていけば、
やがては自然といろんな人の視点で見つめ直す
ことができるようになるはずだ。
そうすれば、出来事を見るときの視野が
自然と広がっていくだろう。
そうやって、感情をコントロールしていけば
客観的に物事を見られる余裕が生まれてくる。
2の場合には、二つのアプローチがある。
a.過去(根拠)を振りかえる。
b.未来(結果)を振りかえる。
a.は、その出来事が起こった時点に
視点を戻す方法。
「確かにあれはマズかったなぁ。でも、
考えようによっては、それほどマズい
というわけでもなかったよな?」、
「ちょっと大げさに受け止め過ぎたかしら?」
b.は、その出来事が及ぼす未来に視点を
移動させる方法。
「自分のミスのせいで、あの見込み客を
失ったわけだけど、もしうまくいってたとしても
あの見込み客はいずれ何かにつけて
うるさく文句を言ってくる可能性がある。
おかげで、もっとウチの製品のことを
理解してくれて喜んで使ってくれそうなB社との
契約をしっかりまとめることに、
これで集中できるかも」
「失敗したといっても、何から何まで100%
全部が失敗なのか?少しは次に使えるところが
あったんじゃないか?」
これらは、決して「負け惜しみ」ではない。
「負け惜しみ」は、感情的にその出来事に
ブレーキをかけてお終いだが、
「前向きな一歩」は、
そこから「行動」に繋がるからだ。
感情に流されないように、
でも感情をしっかりと受け止めて
仲良くしていこう!
気分を変えて、一歩踏み出そう!