今まで見知らぬ遠い地の探索ばかり考えていた。

ここに来て、ようやく、気がついた。

目の前の、近隣の、地元のことを知らないなと。

自然環境を取上げれば、この地は本来とてつもなく恵まれている。

この地とは、目の前の管理組合の植栽であり、目の前の樹林(公園)であり、近隣地区の環境だ。

しかし、それらを自分との関わりで見ていなかった。

身近な環境のことを大事にせず、遠い地に旅をして景色や草花に感動して帰宅すると、その思い出ばかりに浸る。

その景色や草花は、その地の人々が手塩にかけて世話しているからこそ、そこにあるというのに。

だから、この実際のテーマは、自分との関わりを考えながらの、身近な環境の観察歩きだ。

散策路は幾つも考えられる。

ひとつひとつ樹木や草花を丹念に観察しながら進むとすれば、毎日メートル単位だろう。

しかし、それでいい。

それで、しっかりした点を作れば、どこか遠くの幾つかの点としっかりつながっていくだろう。