先に見たように、海産生物は環境の海水から一定の濃縮率で放射性物質が採り込むことを、国内外での機関で検証していおり、その率が濃縮係数(CF: Concentration Factors)と呼ばれている。


放射能セシウムでは、IAEA(国際原子力機関)が次の濃縮係数値を推奨している。



ジョー爺 世界ほっつき歩き!


さて、牡蠣(カキ)は、どの分類に入るかと?


牡蠣は、二枚貝の一つとして、軟体動物(頭足類を除く)の分類に入っている。


従い、放射能物質の取り込みについての生態的捕らえ方では特に特異なものとみなされていない。


すなわち、他の貝類より10倍の海水を摂取しようと、同じ放射性セシウム濃度の海水の中で、あさり、はまぐり、ほたてがい、などと同じように60倍の濃縮を得るという訳である。


例えば、海水の放射性セシウムの濃度が0.1ベクレル/Kgであれば、どの貝類も6ベクレル/Kgとなる。


貝類がCs-137の濃度が1ベクレル/Kg以下になるためには、まわりの海水は0.167ベクレル/Kg以下の濃度にならなければならない。