皆さんは、どんな車に乗っていますか?最近ではセダン系の復権が著しいですね。登録台数的にはコンパクトカー、中~大クラスのミニバンが熱いですね。
さて、2月~3月は、車業界が一番熱い時です。毎週のように「決算セール!」「決算セール!」と打つものだから、この時期は営業マンも本当に無休で働きます。曜日感覚はとうになく、週末はイベントの連続。「アンコールセール」なんて、誰もアンコールしてねぇよ・・・なんて思いながら。ありがたみも何もあったもんじゃない。家族や彼女との時間も、人間関係も犠牲にしてぼやきながらこの時期を乗り切っているのです。
中古車は一物一価であり、定価という概念がないので、ここでは新車に限った話とさせていただきます。
一般的に言われているのが「決算期は買い時!」ということ。
でも、それは間違いではないけれど正しくもない。
車雑誌も、○○が40万円引き!△△が50万円超え!などとまくしたてていますね。ご苦労様です。
結論から言うと「毎月買い時です。」
これはなぜか?
例えば、35歳の中堅営業マンのノルマは、コンパクトカーメインの販売店であれば月販8台位が平均。
単価の高いチャネルであれば月販5台位。
2月~3月は、この数値に1.5をかけた数字が平均的です。
はっきり言って、継続的に達成していくのは余程の営業力と人脈がないと無理。
2月~3月は、CM効果や風評に乗せられて、とかく来店客が多い。来店客が多いということは、商談のチャンスも多いわけで、とりあえずショールームにはりついていればそこそこの台数はカバーできる。
つらいのは6月、8月、10月かな。とにかく人が来ない。来店型の店舗はモロに影響を受けています。
営業マンは、「売上」で管理されています。「受注」はお客様から注文をもらった状態。「売上」は自動車を登録してナンバーをつけた状態。この時点でお客様に売掛が発生し、営業マンに実績がつきます。当月内にいかにこの「売上」を多くあげるか。これが勝負です。
これをご理解頂いた上で、皆様に車を安く買うコツを伝授したいと思います。
でもこれを100%実行することは不可能でしょう。ポイントポイントを押さえるといいと思います。
「有り玉(アリダマ)を選べ!」
有り玉とは、自社で在庫している車両をいいます。車両ヤードに保管している車や、ショールームに展示してある車がそれにあたります。「このグレードでこのお色なら安くできますよ」・・・これは有り玉です。安さ狙いならこれがオススメです。ただ、超長期在庫をあてがわれたり、ショールームで色々な人にベタベタ触られた自動車かもしれません。(当然、毎日清掃と消臭はしていますよ。)納車後3日でバッテリーあがり・・・なんて笑えないこともありました。。。
「徹底的に競合しろ!」
すぐに欲しくても、2週間は我慢して商談に臨んで下さい。
例えば、エスティマの場合。「エスティマL」はカローラ店の扱い。「エスティマT」はトヨタ店の扱い。まず、カローラ店に行き、見積をもらいます。その見積を持ってトヨタ店に行きます。多分両店とも同じ値引額が記載されているはずです。なぜなら、フリー客への初期提示額は決まっているのです。
間違いなくその日の夜、営業マンが訪問(もしくは電話)をしてきます。もし、何もアクションをしてこなかったら残念ながらホット客とは見られていなかったということです。本当に今すぐ欲しくても、適当にお茶を濁して、でも無理かなと思わせない程度に買う気を見せつつ退散させて下さい。逆に、「これください!」「今ください!」という態度のお客様は、ローンが通らない客かなと怪しまれてしまいます。
次の週末にかけて、営業マンが再度アプローチしてくるはずです。「今週決めていただけるのであれば特別に・・・」とか、色々うまいことを言って来店(もしくは訪問アポ)させようとします。ここで「条件次第では今週末決めます。」と言ってその気にさせて下さい。
次回来店する時までに、全く買う気はなくても、ライバル車と言われている車の見積を取っておきます。例えばエスティマを狙っているなら、オデッセイ。それも、自分が本当に狙っている車よりちょっと安い車がポイント。「今週末までには結論を出したい」と適当な理由をつけ、「ラフェスタも検討している」などと言えば、いきなりの値引25万。とりあえず見積を持って帰ります。
そして、トヨタ店の営業マンがやってきます。カローラ店の営業マンも来ます。「かけひきなしでいきます、今日決めて下さい」見積書には▲28万。グラグラ来ると思いますがここで決めてはいけません。「一晩考えさせて下さい」といって帰します。
次にホンダの営業マンがやってきます。「かけひきなしで・・・」ってさっきと同じことを言っています(笑)値引30万、スタッドレスサービス。申し訳なさを感じながら「一晩考えさせて・・・」といって帰します。
そして、勝負は次の日。朝、トヨタ店に電話を入れます。カローラ店にも電話を入れます。そして奥さん(友人)に、○○時に携帯に電話してくれるようお願いしておいて下さい。トヨタ店にお世話になるか、カローラ店にお世話になるかも決めておいて下さい。
まず、本命ではない方から赴きます。商談開始すると、奥から店長が出てきてやれこれ以上の条件はない、と押し切ろうとしますがひるんではいけません。そこでおもむろに、オデッセイの見積を取り出します。ここで有効なのが「奥様」「親族」です。例え反対していなくても、彼らがライバル車の方が気に入っていることを伝えると、最後の条件が出るでしょう。そこで注意したいのが、オプションの欄と諸費用の欄。値引なしのフル計上されていませんか?そして、必ず見積書を印刷させること。店側も、お客様の「○○店では○○円引く」という言葉は全く信用していません。
そうこうしている間に、携帯が鳴ります。うまく指定した時間に合わせられそうもなかったら、アラームを設定して鳴ったら電話に出るふり、「呼び出された」状況を作ります。店側も一旦出した見積を引っ込めるわけにもいかないし商談を継続するわけにもいきません。あとは「すぐ戻ってまた来ますので」と言って、その店を後にします。
そして、本命の店へ。あとは、さきほどもらった見積を出し、「これより安ければ決めるよ」でOK。多分、付属品からの値引を含めるとエスティマクラスで40万オーバーは軽いと思います。
さらに上級者は同じトヨタカローラ○○内の他店舗にも競合を持ち込むようですが、現場にいた人間としては、これはやりづらいことこの上ないので、できれば御遠慮願いたいですね。
それに、そこまでえげつないことをして買ったお客さまであれば、その方が大量に紹介を持ってきてくれるなどのメリットがないのであれば、真面目に大切にフォローしよう、という気は全く起きないのが正直なところです。どうせまた○年たったら替えるんだろ?と。正直「売りっぱなし」になっちゃいます。
・・・これだけ書いていたら疲れました。
この次に「下取車に注意せよ!」「リセールとは?」他があるのですが、次回とさせていただきます。
オヤスミナサイ。。。。
