しばらく自身の事にかまけて、義母について書いていませんでした。

 

 

昨年10月ごろ大腸がんが発見され、それ以外の内臓の機能不全と貧血。

とりあえず輸血で貧血は解消したものの、治療はあまり意味が無く

あとひと月くらい、と言われた義母。

 

輸血で気力と体力が戻って、座って喋っている分にはまるで元気な人の

ようでした。医師も「予想に反して」しばらくこのまま

行けるかもしれない、と前言を翻したそうです。

 

1,2月は主人が二回も風邪をひき、毎週義実家訪問の予定を

2回休みました。3月に入ってからは一週を除きほぼ毎週いけています。

特に変わりはないと思っていたのですが。

 

2週間ほど前。

膝下の皮膚から水分が沁みだし、着ていたパジャマが

びしょぬれになったというのです。

昨年から浮腫みが溜まって、足首からふくらはぎ、

最後は腰回りに至るまでパンパンに膨らんでいた

義母の体。かすり傷でも作ったらそこから水が

漏れます、と言われてはいたのでした。

 

傷は無かったのですが、毛穴から汗のように床に溜まるほどの

量の水分が出たそうです。

義弟がヘルパーさんや看護師さんと相談し、給水パッドを

ふくらはぎに巻き付ける処置をしています。

最初のうちは毎日取り換えるほど水が出ていました。

今は出ていない日もあるので、2,3日に一度の取り換えだそうです。

 

義母はそれをことさらに気に病むわけでもなく、

「ダメねえ、年取ると、全く嫌になっちゃうわ」と明るくフツーに話します。

しかも、水分が出たことで足が軽くなって歩行が楽?

と思えるような動作でした。

 

しかし、そうそう状況は甘くはありませんでした。

日ごと傾眠傾向は強くなり、認知も進んでいるそうです。

起きている間中は常に何かを食べたがるので、

夜中にトイレに起きた時用に義弟が小さなおにぎりをテーブルに

用意しています。それを食べるのはいいんですが、

朝になると、他にテーブルにあるもの、

七味トウガラシや戻していないヒジキなど

食べようとした跡が残っているそうです。

 

輸血から半年たつので貧血もまたもとの状態。

でも輸血はもうしないのだそうです。。。。

このまま、自然に。それが、義弟と義父の選択だそうです。

 

私は少しでも義母に長く生きてほしい、手術や苦しい治療は

嫌だけれど、輸血ぐらいならいいのではないか、と思いました。

でも、毎日を共に暮らす家族の思いが一番だと思うので、

もう何も言いません。

 

このところ、訪問の度に、料理好きの主人が

手料理を持って行っていました。

ロールキャベツ、コロッケ、おでん。先日はハンバーグでした。

普段は義弟が料理まで手がまわらないので、出前やお総菜が

多い。手作りの料理を義両親はとても喜んでいました。

 

しかし、「次回は鰻にしたいから、鰻を注文して」という

ことになりました。その時の義弟の顔が思いつめたような

顔でした。

鰻は義母の大好物。言葉にしなくとも気持ちが伝わります。

 

自分の両親が他界し、子供も兄弟も無い私。

義両親は血縁は無くとも大切な家族です。

ありがたいことに、実の娘のように大事にしていただきました。

義母がいなくなったら、自分はどうなっちゃうんだろう。

いまさらですが、怖いです。