Bright future〜星の数ほどの中、ただ一人のあなたと〜①
はっちゃん+NOAHコラボ
 
 
 
 
 
 
 
 
今日は何もかも上手く行かなかった。
 
寝坊して髪も決まらず、遅刻ギリギリ。
しかも仕事でも失敗続き。
そして残業。
 
 
あー、代わり映えのしない日常。
 
朝起きて、会社行って仕事して、残業して、帰宅して、一人でご飯食べて、一人寂しく寝て…毎日その繰り返し。
 
 
そんなブルーな気持ちのまま、
帰り道の東京タワーを通り過ぎるたび、はぁ〜……っとため息が出る。
 
 
周りはカップルだらけ。
 
光々と輝く東京タワーはこの時ばかりは恨めしい。
 
 
 
 
今日はさすがに疲れてご飯作る気もならなくて、コンビニで割引のお弁当を買って帰ってきた。
 
 
 
 
 
「ただいま〜…」
 
 
 
 
 
一人でも、ついつい"ただいま"と言ってしまう。
 
返事なんて返ってこないのに。
 
 
 
 
 
 
 
 
『おかえりー、遅かったじゃん』
 
 
 
 
 
 
間接照明の暗がり中、ソファにボサボサヘアの一人の男が振り向きこっちを見た。
 
 
 
 
 
 
 
「……今までどこにいたの?」
 
 
 
『どこでもいいじゃん。なぁ、腹減ったんだけど』
 
 
 
 
 
 
 
あっけらかんと悪びれる様子もなく、ただお腹が空いたと言っている。
 
 
ここ数日、
 
《どこにいるの?》
《いつ帰ってくるの?》
《ねー返事くらいしてよ〜》
 
何度LINEを送っても既読スルー。
 
 
 
 
数日連絡の取れないのには慣れてきた。
 
でも、突然現れるのにはまだ慣れない。
 
 
 
 
 
 
 
"おかえりー"の声の主は、久々に会う私の彼氏だ。
 
 
 
同棲をしているのに、家にはほとんどいない。
 
いつの間にかいなくなって、
連絡も取れなくて、
そのまま数日が過ぎて、
 
そして今日みたいに何事もなかったかのようにひょっこりと帰ってきている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「もー…、どこでもいいわけないじゃん。
ちょっと行ってくるって言ってから何日経ってると思ってるの?
しかも腹減ったって…いると思わなかったからコンビニ弁当しかないよ」
 
 
『コンビニ弁当なんかいらねぇし』
 
 
 
「え?だってお腹空いたって…」
 
 
 
『だから、腹減ったから早くお前を食べさせてよ』
 
 
 
 
 
「………は?」
 
 
 
 
『どんだけ飢えてると思ってんだよ』
 
 
 
「…そんなの、そっちが悪いんじゃん!
何の連絡もよこさず、フラフラほっつき歩いて帰ってこなかったのそっちじゃん!
久々に帰って来たかと思えば、そんなこと…」
 
 
 
『何だよ、久々に俺に会えて嬉しくねぇの?』
 
 
 
 
「嬉しいよ?嬉しいけど、それとこれとは別だよ!」
 
 
 
『久々に俺に会えて嬉しい幸と、幸に飢えて食べたい俺、利害一致じゃん?お互いハッピー♪じゃねぇ?』
 
 
 
「何が、お互いハッピー♪よ!私の気持ちも知らないで…っ」
 
 
 
 
 
私がこの数日どんな気持ちでいたか!
 
いくら慣れたといえど、
淋しかったに決まってるのに…!
 
 
 
 
 
ギュッ
 
 
 
 
 
 
『会いたかったよ、幸』
 
 
「…バカっ!!」
 
 
 
ギュッと抱きしめられ、
その一言で、その淋しさが吹っ飛んだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『お互いハッピー♪になろ?』
 
 
 
 
 
その笑顔が好きなの。
 
毎日毎日不安で、連絡よこさないのにも怒ってるのに、
この笑顔見たら、何もかも許しちゃう。
 
 
私ってば都合のいい女。
 
 
こうして、抱きしめられて、キスされて、私を求めてくれると思うと、他のことなんてどうでもいい。
 
 
 
 
 
 
 
「…ね、何か痩せた?ちゃんと食べてるの?」
 
 
『んー食べてるよ』
 
 
 
 
服を脱ぎ、抱きしめられた感触が違う。
 
 
 
前にあった時より、痩せてる気がする…
いや、気のせいなんかじゃない。
 
よくよく顔を見ると、ほっそりしてる。
 
 
 
 
 
「疲れてるんじゃないの?休んだ方が…
 
 
『なぁ、お前は…少し太った?』
 
 
「今、それ言うかな!?」
 
 
 
 
 
心配してんのに、今言う?
 
心配してヤケ食いしちゃったの!
そんなの悔しくて言えるわけないじゃん!!
 
 
 
 
 
『俺は大丈夫だから』
 
 
 
と、ニコっと笑って手が動き出す。
 
 
 
 
「…あ、っ」
 
『幸の、ちょー柔らかいから好き♡』
 
 
 
 
 
久々の手の温度と動きに敏感になっていて、
 
その私の反応を思う存分楽しんで、嬉しそうに笑ってる。
 
 
 
 
 
『…幸、気持ちいい?』
 
「、や、焦らさないで、よ…」
 
 
 
 
 
 
ずっと、ずっと寂しかったんだから、
 
早く一つになりたいの。
 
 
 
 
 
『欲しがりだなぁ、幸は♡』
 
 
 
そう言ったかと思うと、あっという間に私の中に入ってきた。
 
 
 
 
 
 
『俺が、我慢出来ねぇわ…』
 
 
「…はぁ、ん!、…やぁ」
 
 
『み、ゆき…、もっと声出せ、よ』
 
 
 
 
 
 
 
どこにそんな体力を隠し持っていたのか。
 
激しく動く彼に、私は応えるのに精一杯で。
 
 
 
いっぱいキスをして、
いっぱい跡を残してくれる。
 
 
言葉では言ってくれないけど、
"お前は俺のモノ"と言ってくれているようで嬉しかった。
 
 
 
 
 
何度も何度も一緒に、絶頂を迎えて、幸せを感じて、
 
私の怒りなんてちっぽけだって思える。
 
 
 
 
こうやって、私の元に帰ってきてくれるだけでいい。
 
このままずっといれたらいいのに。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
『…なぁ、何アレ』
 
 
 
久々にラブラブイチャイチャしていた時、
彼が怪訝そうに聞いてきた。
 
 
 
 
 
 
「え、何?」
 
 
『アレ、何?』
  
 
 
 
彼の指差す方向には
 
 
 
 
「三代目兼EXILEの岩田剛典だよ?知らないの?」
 
 
『いや、そのくらい知ってるけど…
何でその岩田剛典のポスターが幸の部屋に飾ってあんの?』
 
 
「だって、がんちゃんのファンだもん」
 
 
 
 
アルバムの特典、等身大の岩田剛典ポスター。
 
存在感ありまくりのポスター、
色気ムンムンでカッコよくてすっごく気に入ってる。
 
 
 
 
『…………そうだったな』
 
 
「あのがんちゃん、超カッコイイんだもん!しかも等身大!」
 
 
『…ふ〜ん』
 
 
 
「何?ヤキモチ?!」
 
 
 
 
そりゃ彼女の部屋に男の等身大ポスターなんか飾っていたらさぁ、少しはヤキモチ妬くよね?
 
怪訝そうな顔を見て嬉しくてついついテンションが上がる。
 
 
 
 
 
『…んなわけねぇし』
 
 
「何よ、それ〜!
"俺という男がいるんだから、他の男のポスターなんか飾ってんじゃねぇよ!"とか無いわけ?」
 
 
『ないね』
 
 
「一人虚しく帰ってきて、おかえりも言ってくれる人もいないんだよ?
だからこのがんちゃん見て癒やされてるんじゃん!」
 
 
『今日は俺いるし、いいじゃん』
 
 
「まーそうだけど…」
 
 
『ほら、まだヤり足んねぇから』
 
 
 
 
 
強引に自分の方へ向かせ、甘いキスをくれる。
 
 
 
 
 
 
「もう…たっちゃんたら…」
 
 
『もっと、愛させてよ幸』
 
 
 
 
 
 
 
 
今夜はきっと眠れない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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