今読んでいる本。

 

よしもとばなな

『さきちゃんたちの夜』

 

私は友達に”さきちゃん”が多く、

このタイトルに惹かれて購入。

 

もしかしたら、そんな方も結構いるのかもしれない。

 

この作品はいろんなさきちゃんのお話で成されていて、

その中でも『癒しの豆スープ』は

特に作者らしさが出ているのではないかと思う。

 

『癒しの豆スープ』というタイトルは

作者によると、

 

「もちろん皮肉でつけたのだけど、

 額面通りに取る人が多い」

 

とTwitterで発言されており、

10年以上よしもとばななファンでありながら、

真意を汲みとれず…残念

 

『癒しの豆スープ』は

さきちゃんの祖父母が豆スープを作り、

そのスープに癒される人々やその変化について

書かれているもので、

 

たしかに、

おじいちゃんおばあちゃんが作ってくれた豆スープは

優しい味で癒されるね、

なんて単純なストーリーではなく、

スパイスというか、

ちょっとチクっとするような部分もあって、

はっとさせられるお話。

 

中でも、

気持ちが落ち込み、食が細くなっていた主人公が

この豆スープだけでも飲みなさいと言われ、

はじめは味がしなかったのに、

ある日突然舌が反応して、おいしいと感じ、

心身ともに元気を取り戻していくシーンが、私は特に好き。

 

私はそういうシーンに弱いのだ。

映画『千と千尋の神隠し』で、

落ち込む千尋にハクがおにぎりを渡し、

千尋がそれを泣きながら食べて、少し元気になるシーン。

 

落ち込んだ時にお母さんの作った(おそらく心配しながら作ってくれた)

お弁当やごはんを食べて、

つい泣いてしまったり、少し元気をもらえたり、

そういう感覚。

わかる人もいるのではないだろうか。

 

優しいだけじゃない、

でも包み込まれるような、そんな作品。