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Drawing Man

気ままに書いた小説をあげています。

俺の相方~始まり~





もともと俺は二人部屋をひとりで使っていた。



いや、ほんとは居たんだけど、相方。
そいつは入学して早々に転校していったからだ。


・・・なんか、急に、「声優の専門学校に行く!」って言って。
その日たまたま俺が借りてきてた、バスケのアニメを一緒に見た、その後に。



だからまる一年間俺には相方がいなかった。


俺的には、一人っ子だったから、
近い歳のヤツ等との生活にすごく憧れてた。だから寮生活を選んだし。
友達が、「昨日兄貴とゲームしたんだけどさー」とか「弟と喧嘩した」とか話してると、
話してる本人にとっては普通なんだけど、俺にはすごく羨ましかったんだ。
兄弟みたいな関係って、良くね?
実際にいたらいたで、もしかしたら「いらねー」って言うかもしれないけど。
でも、そんなのも全部俺にとっては憧れで。
だから、寮の同室という存在は、俺にとってかなり期待の人だったんだ。



入寮して二ヶ月で、相方消えたけど、ネ。




でも今年の6月に零が転校してきて―――



「あ、今日から同室の、高村零です。よろしく」
「え?!」
「うん?」

いつもどおり部活終わって部屋を空けたら人がいて、しかも俺と同室だと言う・・・。



―――まあ、要するに、知らなかったんだ。
    転校生がくるって。
    俺の切望してた相方ができるって。



「宇佐美ーーー!!!」


俺はその元凶に詰め寄るために、向かいのドアをたたく。激しくたたく。


「なんだい。うるさいなぁ。」


すると、めんどくさそうな声と共に、一人の男が出てくる。
こいつの名前は宇佐美新。俺の向かいの部屋に住んでて、
俺とは入学当初からの犬猿の仲だ。


「ってっめ、また黙ってただろう!?寮長からの伝言」
「・・・なんのこと?」



―――バレバレの嘘つきやがって!
    てめぇは嘘つくとき目がこれでもかって言うほど泳ぐんだよ!!!



と、言おうとしたが、



「ごめん、入寮許可書、どこに出せばいいか教えてもらっていい?」



という冷静な声に、その言葉を飲み込み後ろを振り向く。



そうだった。
今は宇佐美などどうでもいい。
俺の、念願の相方が目の前に居るのだから!



「あ、悪ィ、こっち」
「ありがとう」



そう言って、呼び出した宇佐美を放置して管理棟の方へ案内する。
なんか後ろで「相方馬鹿」と声がするけど、そんなの無視だ。無視。



―――ブラコンのお前に言われたくねぇし。『相方馬鹿』で俺は結構。



と心の中で言い返すのは忘れない。

・・・そういえば、俺は大事な相方に自分の名前を名乗ってなかった。


「俺、鷹森」
「タカモリ?」


俺の言い方が唐突だったせいか、彼は何のことか理解できてないようだった。


「名前。鳥の鷹に、森。今2年」
「ああ。俺も、2年。よろしく鷹森」
「よろしく、えーっと高村・・・」


―――あぁ、俺としたことが、大事な相方の名前を早くも忘れてしまった。


うわぁと申し訳ない気持ちで相手を見上げると、「零」と答えてくれた。


「・・・よろしく、零」
「うん」



これが、始まり。


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