連続 イラストキリエ 短編集
~ BLACK NEEDLE ~
道標 7「会長」
「コラッー」
「待たんかぁっ」
老人ライダーが白煙と共にやって来た。
白鬚をたくわえ眼光鋭く、こちらを見据えた。
よぉ爺さん、遅いじゃねかよ。
「雷よ、お主は気付いておるの」
「風じゃよ」
「風が廻っておる、あの日と同じなんよ」
老人は、あのブラインドコーナーの辺りを見つめた。
「こんな夜には、あれが通りおる…」
立派な顎鬚を撫でつけ、押し黙った。
「今夜は派手にやろうぜ!」
沈黙を破るかのように、雷兄がKMR改に飛び乗った。
刹那
「オンアアァァッーーーーーー」
地鳴りのような無数のエキゾーストノートが共鳴、爆音と化し山中に谺した。
1台また1台と闇路に飛び出して行く。
すでに先頭は、最初のコーナーに差し掛かろうとしていた。数え切れないほどの、テールランプの光が繋がり、まるでレーザー光線のように、僕のいる見晴らし台まで届いている。
「おぉ、エイトか」
「乗れる歳になったんじゃな」
「ワシに付いてくるが良い」
「何な、恐れる事はない、感ずるのじゃ」
「風じゃ、風の道よ」
老人は穏やかな口調だった。
僕は、おもわず息を呑んだ。
つづく
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