「最後から2番目の恋」(2012年1月クール木22)第2話の感想です。

初回の感想がやや変でしたが、
要は、ヒロイン(小泉今日子)はテレビ局のプロデューサーの独身女性45才で、周りから怖がられたりしつつも、自分を通す仕事をしてきて、それがそろそろ45才ということで、今後の人生を考えつつ、鎌倉の古民家に暮らす、と。そしたらそのお隣さんが、ワイルドなのに癒やし系の超イケメン坂口憲二がカフェをやっていて、そこのお兄さんがややむかつく中井貴一、結婚している姉が親しみやすいキャラの飯島直子、引きこもりの双子の妹が内田有紀という話なのです。

って、私はかなり放送から遅れて見ているのであれですが。

いいねえ…。

「もうこの年になると…」とか、「若い子に喝を入れたら浮いていた」とか「忘れ物をして職場に戻ったらみんなが盛り上がっていて、もし自分(上司)をネタに盛り上がっていたらと思って入れない」とか、共感されやすい感情が描かれている。

でも、そんなことは本当はどうでもいいんだ。

恋愛ドラマを舐めてる脚本家に喝を入れるのは、年上年下関係ない。たとえば北川悦吏子に喝をいれたっていいわけで。自分より年上でも経験が豊富でも喝をいれてもいい。けど、それは現実的な仕事のなかでは難しいこともあり、結局できるは、ある程度実績のあるPがそれなりに売れているけど自分より実績のないWを叱ることぐらいなのだろう。でもそれでも、売れているWを叱るっていうことで、周りは「よくいってくれた」と思いつつも「大丈夫かな?へそを曲げないかな?」とか心配になって、挙句「やっぱり、このP怖いな」と思って、浮くのだろう。

別に年齢は関係ない。信念にしたがって生きているかどうかだ。

中井貴一のやくもただのおっさんなのにすごく優しい…。
年を経て生のままの自分を出せて相手を受け入れられる包容力がある。
小泉今日子の役も優しい…。相手に自分をさらけだせる強さがある。
飯島直子の役も優しい。初対面の相手をすぐに受け入れられる強さがある。
みんな、すてきだ。

坂口憲二はイケメンの上に優しくて最高すぐる。

こういう大人になりたいなって思った。
じたばたできる大人になりたいなって思った。

このキャラクターたちの魅力は、このドラマの魅力は、等身大の人間を描いていること。
自分をかっこよく見せようとか、人より上に立とうとか、そういう醜い気持ちがない。
ただありのままの自分で、じたばたしてる自分で、相手とちゃんと向き合う。
これこそが大人の余裕、大人の強さ、大人の包容力だろう。

すごくすてきなドラマだ。

まさか岡田がこんなドラマを描くなんて。
坂元裕二もここ数年恐ろしい天才ぶりをはっきりしてるし、ぱっとしないこの層が意外な実力を発揮するのがはやっているのか?
ようやく、Pに振り回されないでいい立ち位置になってきたのかね、このW層が。そしたら好きに書けるのだろうか。とてもすてきだ。

今まで、岡田のことばかにしててごめん。
つーか、脚色家のイメージだよね、岡田って。
オリジナルだとこんなにいいのか?しかしオリジナル脚本だってこんなにいいドラマ書いたことないよね。どうしたんだ、一体。なぞすぎる。しかしとってもすてきなドラマだ。書いてくれてありがたい。

本当に心が揺さぶられるドラマですてき。大好き。