前にMarkのさみしさは、恋人がいないからじゃないと書いたが、その補足。

確かに、Markは恋人がいなくてさみしいというのもあると思うよ。でも恋人がいなくてさみしいからといっても、その数億倍心がさみしいことがある。恋人がいないなんていうことは、そこそこ知れたさみしさで、それよりもなによりも耐え難いさみしさはある。

確かにMarkはHalloweenでみんなに恋が訪れて…みたいなことを歌っているけど、でもHalloweenはなんで僕は傍観者なんだろうという歌のように思う。
そしてRogerにGoodbye Loveで、「お前は、偽りの人生を生きている。生きている実感がないときに、創造しているふりや観察しているふりをしている」といわれるが、Markだってほんとは映像が大好きで、すてきな映像をとりたいと思っていて、創造や観察が大好きだったはずで、それなのに、なんかよくわからなくなると不安でそこに逃げ込んだりすることもあって、そうすると、生きている実感がないときに、創造しているふりをしたりしていて、だんだん、映像をとっているときですら、生きている実感も持てなくなってきてしまって…。

でもMarkは本来そんな人じゃなくて、仲間を思って思いやりがあってやさしくて映像が大好きでお茶目な子なんだ。本来の自分を取り戻そう!!っていう話のように思う。

RogerもほんとGoodbye LoveでMimiから逃げてどうしようもない男だけど、そんなどうしようもないRogerだからこそすてきなんだ。欠点をあげつらうのではなく、人が自分らしく一生懸命生きるそれだけで、かけがえのないほどすばらしいことなんだということを、偽りではなくRENTは教えてくれる。