こんにちは!
龍馬です。
今回からは、「店長業務を測定する」について書いて行こうと思います。
「店長業務を測定する」の前に少し考えてみなければならないことがあります。
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言うまでもなく、すべての業務は「業績向上」のために行なわれています。
手段は違えど、企業の目的のひとつは「業績向上」です。
ここでは、その説明は省きます。
では、「業績向上」は、どのようなプロセスの中で生まれるのか。
念のためここで確認をしておきます。
店長に質問ですが、
「業績向上を目指していますか?」
私は業者さんに対して、
「最近、業績は向上してますか?」とたまに聞きますが、
一番多い答えは、「いや~、会社は儲かっているけど、私は全然儲からないですよ~」です。
誰もそんなことは聞いていません。
なぜこんな例を挙げたかというと、
店長の中にもそのような考え方の方が多くみえると思うからです。
例え「目指している」と答えられたとしても、
その理由が、
「ノルマを達成しないと、クビになる」
「一定の数字を上げないと歩合が付かない」
「稼動が下がると、職位も下がる」
「やめたら生活に困る」などであるならば、
「業績向上を目指している」とは、とても言えません。
生活している以上、上の4つ(自分の利害)を考えることはごく普通のことです。
しかし、「自分の利害」でしかモノを計れない店長は、
「社員同士が、強力な相互依存関係を結んでいる競合店」には絶対に勝てません。
すなわち、「業績向上を目指しても実現しない。」という結論になります。
・・・
1960年に来日し、「日本サッカー界の父」と呼ばれたデットマール・クラマー氏は、
「日本を強くするためにどんな戦略を用いるのか?」との質問にこう答えています。
「私が、欧州に比べて百年以上遅れている日本サッカー界にコーチとして招かれ、
日本の実力を上げるために期待されていることは十分理解しています。
しかし、皆さんは少し残念に思うかも知れませんが、最も重要な戦略は『結束』です。
欧州サッカーは百年以上の経験の中でそれを学び、未だ学び続けています。」
さすが名将です。
「てゆーか、今の日本のレベルで技術教えても、勝てるわけねーじゃん」とは言いません。
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要は、「業績向上を実現するためには『結束』が必要」だということです。
では、「結束」さえしていれば、業績は向上するのでしょうか。
答えはノーですね。
フィリップ・トルシエ監督は、日本代表監督時代、
「なぜ、もっと色々な選手を試さないのか?」という記者の質問にこう答えています。
「あなた方は、色々な選手を試したがる。
それは言ってみれば「元金(ひとり一人の力)」で商売をしようとする事と似ている。
しかし、サッカーは11人で行なうスポーツだ。
要は、11人で合わせた力を最も効果的に引き出すのが監督の仕事だ。
言ってみれば「元金」に頼るのではなく、「利息」で商売をしなければならない。
最少のリスクで最大の効果を得るのが私の仕事だ。」
さすが名将です。
「てゆーか、試すほどの選手がどこにいんだよ。」とは言いません。
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最後にフィリップ・トルシエ監督が言った言葉に注目です。
「最少のリスクで最大の効果を得るのが私の仕事だ。」
「最少のリスクで最大の効果を得る」・・・
そうです。
「レバレッジ」ですね。
3番店店長は、この言葉を今後何よりも意識してください。
「レバレッジ」に関しては以前にも書きましたが、
ここでは「最少の労力で最大の効果を得ること」と定義させて頂きます。
3番店においては、元々「最大の労力」と言えど、たかが知れています。
自店では「最大の労力(すべての経営資源含む)」でも、
一番店にとって見れば「最少の労力」にしか映りません。
ならば「労力云々」と言う考え方を捨て、
「最少の労力で最大の効果を得ること」に集中すべきです。
「物量戦ではなく頭脳戦」を徹底するのです。
私達は、デットマール・クラマー氏とフィリップ・トルシエ監督の言葉から、
2つのキーワードを得られました。
「結束」と「レバレッジ」です。
それは今回からの、「店長業務を測定する」のキーワードになります。
次回からはこの2つのキーワードを基に話を進めていきます。
今後、野村監督と、星野監督も登場予定です。(笑)
今回も最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。(^-^)/