母の三回忌
拝啓
そちらはどうですか
母さんが逝ってしまってもう3年目なんですね
思えば母さんとの想い出は父ほどは色濃くありません
それは父のそれがイベントだとしたら
あなたのそれは日常だったからかもしれません
毎日毎日繰り返される変わらないもの
僕の顔の汚れを自分のツバをつけて落とす
朝3回起こされて3ステップで半キレに近づいてく
声のトーン
いりこ出しのいりこがそのまま入った味噌汁
誰もが美味しいと絶賛していた がめ煮
全体茶系の弁当
料理中のビブラート全開の鼻歌
飛び立とうとするハエを逃さずパンっと潰す
僕がよく蛇を捕まえて見せると意外にも怖がる
怪我をするときは全てがド派手
毎日朝5時からごはんの準備
毎日夜8時就寝
年末の紅白は一回も最後まで見た事がない
野菜嫌いの僕に常備していたレトルトのハンバーグ
野良猫に本気でキレる
父をよく怒る
父からよく怒られる
小学生の毎日、寮生活だった中学生の週末、高校生の毎日、大学生の年2回、社会人の年2回、家に帰ると、「アンタ帰ったかい。」のフレーズ
また出発するときに
車が見えなくなるまで父と手を振ってくれてた事
当たり前だった事が
今では懐かしいです
ホームに入った日
入院した日
そして亡くなった日
僕は東京にいました
母さんがいるのが当たり前すぎて
僕がいないといけない事にいつまでも気づけませんでした
そういえば転勤で東京に行くって言ったとき
とても驚いてましたね
若かった僕は 「いやもう決まった事だから」
と心の距離感まで広げてしまいました。
それから会える機会が随分減った気がします
田舎は好きだったのになんででしょうね
心に余裕がなかったのかもしれません
その時間が長すぎました
ほんとはもう少し会えてたんだと思います
今更遅いけど
夏に家に帰ったよ
「アンタ帰ったかい。」も
がめ煮も
霞んでいく見送りも
なかったけど
帰れてよかったよ
またね
拝啓
そちらはどうですか
母さんが逝ってしまってもう3年目なんですね
思えば母さんとの想い出は父ほどは色濃くありません
それは父のそれがイベントだとしたら
あなたのそれは日常だったからかもしれません
毎日毎日繰り返される変わらないもの
僕の顔の汚れを自分のツバをつけて落とす
朝3回起こされて3ステップで半キレに近づいてく
声のトーン
いりこ出しのいりこがそのまま入った味噌汁
誰もが美味しいと絶賛していた がめ煮
全体茶系の弁当
料理中のビブラート全開の鼻歌
飛び立とうとするハエを逃さずパンっと潰す
僕がよく蛇を捕まえて見せると意外にも怖がる
怪我をするときは全てがド派手
毎日朝5時からごはんの準備
毎日夜8時就寝
年末の紅白は一回も最後まで見た事がない
野菜嫌いの僕に常備していたレトルトのハンバーグ
野良猫に本気でキレる
父をよく怒る
父からよく怒られる
小学生の毎日、寮生活だった中学生の週末、高校生の毎日、大学生の年2回、社会人の年2回、家に帰ると、「アンタ帰ったかい。」のフレーズ
また出発するときに
車が見えなくなるまで父と手を振ってくれてた事
当たり前だった事が
今では懐かしいです
ホームに入った日
入院した日
そして亡くなった日
僕は東京にいました
母さんがいるのが当たり前すぎて
僕がいないといけない事にいつまでも気づけませんでした
そういえば転勤で東京に行くって言ったとき
とても驚いてましたね
若かった僕は 「いやもう決まった事だから」
と心の距離感まで広げてしまいました。
それから会える機会が随分減った気がします
田舎は好きだったのになんででしょうね
心に余裕がなかったのかもしれません
その時間が長すぎました
ほんとはもう少し会えてたんだと思います
今更遅いけど
夏に家に帰ったよ
「アンタ帰ったかい。」も
がめ煮も
霞んでいく見送りも
なかったけど
帰れてよかったよ
またね


