ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンでフレンチクラシック三昧 | 男の滑走路

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毎年来るのが恒例になって来たラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン@東京国際フォーラム。


今年初鑑賞はサティのジムノペディ、ドビュッシーの牧神、サンサーンスのピアノ協奏曲第二番。


オーケストラが奏でるサティを生で聴くのは初めてだったのだけれど、最も、心に響いたのが4曲目に演奏したヒメネスの「ルイス・アロンソの結婚式」というプログラム。フルオーケストラを前にカスタネットのソロ。奏でるのはルセロ・テナという世界的に、歴史的に著名なフラメンコ・カスタネット奏者らしい。彼女の奏でるカスタネットにいたく感動した!



恰幅のいい妙齢の女性が、フルオーケストラを前にして、ダンサブルにカスタネットを奏でる姿を初めて目にした時は、さしずめポール牧のパッチンにしか見えなかったけれど、曲が進むとともに、彼女の奏でるカスタネットのパッションに心打たれまくり、ココロオドリまくりになった。完全にハートを鷲掴みにされてノックアウト。カスタネットにやられた休日の午後。いやぁ、凄かった。感動した。




もちろんサティもドビュッシーもサンサーンスも良かったんだけどね。サンサーンスのピアノ協奏曲弾いたアンヌ・ケフェレックさんは、子供の頃習っていたヴァイオリンの先生にクリソツで、弓でお尻を叩かれた思い出が蘇ってきた。


終わった後は、二階にあるレバンテで一杯。ほろ酔い気分でよい心地。



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眼下には人・人・人・・・



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さて、続いて、ラ・フォル・ジュルネ夜の部はラヴェル三昧。亡き王女のためのパヴァーヌを聴いて涙するつもりが、サプライズに泣かされた!


ラヴァルスが終わって何回かカーテンコールがあった後、いつまでもオケが掃けないなぁ、このコンサート、普通はアンコールやらないはずだけどなぁと思ったら、ラ・フォル・ジュルの芸術総監督ルネ・マルタン氏が出てきて、演奏したラムルー管弦楽団について語り始めました。



全く予習してなかったから知らなかったんですけど、このオケ19932010年まで17年間、とある指揮者が常任だったのですね。

その指揮者とは、佐渡裕さん。




ルネ総監督の紹介とともにユタカ・サドが颯爽と登場。




指揮台にあがると、すぐにスネアドラムが小さな音でタンタカタタン・タン・タン・タンと奏で始めました。




ボレロだ!




アンコールやるだけでもお得なのに、曲目はボレロで、タクトを振るのが佐渡裕。これはめちゃめちゃラッキー。




師であるバーンスタイン先生直伝の跳ねて踊る指揮で、さっきまでおとなしめだったオケもうねるように躍動。最後の二小節まで、次々と異なる楽器が繰り返し同じメロディを奏でながら、やがてホールに鳴り響く大音量と共にコーダを迎えるとともに会場は割れんばかりの拍手とブラボーの嵐。




演奏が終わり、スクリーンに映ったのは号泣するトラ(エキストラ)で参加した日本女性のクラリネット奏者。彼女はカーテンコールの間、ずっとずっと泣いていました。何でなんだろう?理由がとても知りたいと思って調べてみたら、感涙していたのは、木主里絵さんという方のようで、国立音大卒業後、留学生として渡仏し、7間。留学体験記を読むと涙の意味もわかるような気がしました。




夢だったフランスのオケの一員として、そして、初来日のラムルー管弦楽団の一員として、生まれ故郷の日本に凱旋し、ラムルーを長年率いてきた佐渡さんの指揮で、ボレロのソロを吹き、会場から割れんばかりの拍手を浴び、聴いてるほうも涙するくらい感動する演奏だったのですから。




佐渡裕さんの指揮を初めて生で観ましたが非常に情熱的で素晴らしかった。指揮者でこうもオケが変わるとは驚きです。



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黄金週間、前半は武道館で博多48観て、ニッポン放送でall together nowのリスニングイベント行ってフォーク・ニューミュージック・日本のロックに浸り、昨日はパンク・ニューウェーブ三昧聴いて、今日はラ・フォル・ジュルネでクラシック。興味があるイベント、番組、コンサートを、選んだらこうなった私の黄金週間。一体どんな趣味してるんだろう。ただの音楽馬鹿なんでしょうねぇ。でもこればっかりはやめられないなぁ。