あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします
2026年の干支は午(うま)!
うま(馬)といったら西部劇!
というわけで、新年一発目の記事は西部劇『アパッチ砦』の感想記事です。
ネタバレありですので、ご注意ください。
ちなみに、サーバーへの負荷を考慮して、あえて0時ジャストに更新せず、日の出時刻(筑波山頂)に合わせてみました。ウマい気遣いでしょ、午年だけに。
アパッチ砦
監督:ジョン・フォード
出演:ジョン・ウェイン
ヘンリー・フォンダ
シャーリー・テンプル
ジョン・エイガ―
公開:1948年(アメリカ)、1953年(日本)
あらすじ:
南北戦争で失策を犯したサースデイ将軍は、中佐に降格され、アパッチ砦に左遷される。
一方、アパッチ族は、アメリカ政府との協定にそむき、居留地を出る。居留地では一族を養えないと判断したためである。
サースデイ中佐は、アパッチ族と和平交渉をおこない、居留地へもどるよう説得を試みるが、それは嘘で、アパッチ族を討伐するための罠であった。武功をあげて名誉を挽回するのが彼の狙いであった。
軍規や階級に固執するサースデイは、アパッチ族の実情に詳しい古参兵の意見を退け、突撃を命じたものの、逆にアパッチ族の戦術にはまり、連隊は壊滅的な損害を被るのだった。
映画の冒頭で思ったのが、サースデイ中佐の娘、フィラデルフィア嬢がかわいい! ということでした。女優はシャーリー・テンプル。
このフィラデルフィア嬢が、士官学校を出たばかりの若き士官、マイケル・オルーク中尉と恋仲になるのですが、父親のサースデイ中佐は激怒し、オルーク中尉が娘に近づくことを禁じてしまいます。ああ、この恋の行方がストーリーの主軸になるのだな、と思っていたら、ちょっと違いましたね。
砦の人間関係をユーモアをまじえながら描いていた前半から一転、アパッチ族の動向にフォーカスした後半になると、古参のヨーク大尉とサースデイ中佐との軋轢がドラマの中心となります。
アパッチ族を騙し討ちにするのは名誉に反すると抗弁するヨーク大尉に対し、アパッチ相手に名誉など考慮する必要はないとサースデイ中佐はにべもなく切り捨てます。
インディアン(ここではあえてそう記します)に対する典型的アメリカ軍人の差別意識!
西部劇の中で、先住民に対する差別描写に出会うと、いつも胸をつかれた思いがするし、やるせない、悲しい気持ちになってしまいます。
でも、個人単位でみれば、軍人すべてが悪人というわけではない。
ヨーク大尉の進言を却下したサースデイ中佐の作戦が失敗に終わることを、古参兵たちは予感します。予感したまま、命令に従います。軍人ですから、上官の命令は絶対です。これはもう仕方がない。ですが彼らは、隣のグラント砦に行って援軍を呼んでくるようにと、オルーク中尉に任務をあたえて、戦場から逃がしてやるのです。若い恋人たちの未来を思って。――根は気のいい奴らなのです。
個人単位ではいい人でも、属した組織には従わねばならず、そのためには個人の名誉を投げ捨てたり、「敵」とした他人を傷つけたりしなければならない――。
組織の是とする価値観と、個人の良心との間で生じる葛藤。これは現代でも通じるテーマであると思います。
観賞後、割り切れない思いが残りました。ハイドラマだなぁ。
